「柳豪のひとしずく(たむらあきこ特集)」より20句
あっけない訃へ雨脚が寄ってくる
きみの訃へ灯さぬ闇が醒めている
物陰にゆらめいているきのうの訃
わたくしの中に私を撃つ私
雲のない空へわたしに翅がない
かさぶたの下の声から春になる
にんげんの耳を残している闇夜
水脈の中へ還ってゆく柩
方法のひとつ弥勒に逢いにゆく
うつし身のやみへ回覧板がくる
いつまでも乾かぬわたくしの暗渠(あんきょ)
騙し絵の中にしまっておく痛み
何もなかったように鋭く死んでいる
かげろうを悼むとあとがきに結ぶ
埋(うず)み火の鮮やか転げでるきのう
はなびらを拾うかたちにひろう骨
古疵はときどき舟をきしませる
さみしくて咳のひとつもして帰る
過去ひとつ突くカラスのぶざまな昼
空白としておくあなたへの後記
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たむらあきこ様
下記の御句が目に止まりました。
あっけない訃へ雨脚が寄ってくる
わたくしの中に私を撃つ私
雲のない空へわたしに翅がない
騙し絵の中にしまっておく痛み
水脈の中へ還ってゆく柩
はなびらを拾うかたちにひろう骨
古疵はときどき舟をきしませ
そして
>わたくしの中に私を撃つ私
は、「わたくし」と「わたし」の使い
分けなど新米のわたしには勉強になり
ました。
前川奬
前川奬さま
これらのわたしの句は、詩性川柳といわれる範疇に入るのね。
師・前田咲二に、その傾向を知りながらあえて「後継者として、時事川柳の勉強をしてほしい」と頼まれ、時事川柳専門結社で十年間時事川柳の勉強をいたしました。
三年ほど?で「それでいい。あんたの時事川柳ができてきた」と喜ばれたのね。
たぶん、独特の時事川柳です。(時事川柳も、独特の、自分だけの色がでないといけないのね)
次の次くらいに、「たむらあきこの時事川柳」としてかつての句をアップしてみたいと思っています。
いまでも、「よみうり時事川柳」欄をわたしが担当していたら、と残念に思うことがあります。川柳界の横綱と称された前田先生が退かれたあと、同欄の投句数が激減しているらしいのね。
そのときは、またご感想をお寄せください。m(__)m
たむらあきこ様
貴ブログの最後の部分、関心を持って読みました。
「たむらあきこの時事川柳」抜粋句、読ませて貰う
のが楽しみです。
前川奬
前川奬さま
十年、とはいっても、時事川柳を詠むのは月に一日だけなのね。
毎日ニュースをチェック、瓦版句会当日の朝それをもとに70句くらいを一度に詠みます。
それを行きの電車内や喫茶店で推敲、20句(当日出句分12句と近詠8句)を選び、また編集同人としての当日の用事をすませながら句会にまいりました。
受付ほかで着いてからもたいへん忙しいのですが、それもみなよい思い出になっております。
温顔の前会長の真横で、みなさんと協力して一日を終えました。
したがって、詠んだ句数は8000句?(柳誌に残っているのは、1200句?)くらいしかないでしょう。
よみうり時事川柳欄にも、三回しか投句していません(;)。
うち二回入選、一回は図書券か商品券だかをいただいたかな。
まあ、それでも句会での入選数は6,7句で、少なくはなかったのね。 (*^^;)
たむらあきこ様
「多読、多作」という言葉を聞きますが、
「多作」とはこういうことを言うのだと、
よく分かりました。
前川奬
前川奬さま
ある程度までは訓練(というか)で、誰でも多作できるようになりますよ。
実際に目の前でしてもらいましたが、全員十分間で12,3句はクリア。
あとは、回数を重ねるだけ。