(世界遺産)川の参詣道・熊野川(+北山川)吟行15句(2017/9/5)
渡し舟わたしの中へ滑りだす
水流のそれから蛇行しはじめる
ゆるやかにひとりを老いてゆく舟
きのうを捲るたびに川幅狭くする
田戸乗船場につぶやく黒石
那智黒石の黒あれからを濡れたまま
湿りまだとれぬわたしも黒石も
遠花火きのうもすこし水になる
熊野川にふさがりきれぬままの疵
熊野灘までのきのうを濁らせる
きのふけふの境も水の絵になった
むきだしの岩肌いくつもの主役
獅子岩のあたりにゆらぐ亡父の貌
ふいにかなしみを引きだす母子の滝
水に問えば含みもにがく返される
北山川観光筏下り吟行5句(2017/9/6)
救命胴衣がきのうの位置を気づかせる
筏どうしも距離のとり方ならわかる
わたくしのかたちを筏には組めぬ
辻褄をあわす筏に組んでゆく
筏下りのしぶきがぬかるみをはじく
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