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〈似而非なるものを悪(にく)む。(孔子)〉出典:「孟子」の[尽心篇]下

〈似而非なるものを悪(にく)む。(孔子)〉出典:「孟子」の[尽心篇]下

 私の選に、私の句によく似た句を出してこられる方がいる。句に特徴がないこともないので、所謂〈あて込み〉。ほかの句と同様に一応は目を通すのだが、どことなく気持ちが悪い。私の句と似通っているようでも、何かが違うのである。ことばが、発する人の人格から出てくるように、似たような句は詠めても、全然違う。〈あて込み〉の句で選者への阿(おもね)りが見えると反対に損をする。おもねってくるような句は、作者の入選したいという心根が強く見えて、そうと分かれば採れるものではない。

 たまに電話などで私の句がよその人の句として〇〇大会で入選していたとか、教えていただくことがある。そういうことをされる方は一面私のファンということなのだろうが、行き過ぎてしまったということだろうか。あきこの句はあきこ、句に私の血が通っているのだから、そういうことをすると必ず自身に跳ね返ってくる。誰かが見ているのである。そこまでは行かなくても、いつまでも誰かの模倣という姿勢を続けていてはいけない。

 同様に、選であきこの句を抜きたいと思われる選者もおられるようである。先日「あきこさんの句かと思って上位に抜いたのに、違っていた(のでビックリした)」というお話を伺い、どういう句かをお聞きしたら、なるほど〈あきこ風〉の、しかし明らかな欠点のある句だった。まだ選に自信のないうちはそういうこともある。私の句はともかく、大家の字を覚えると採らずにいられないのも同様の心理。字や、句風に惑わされてはいけない。ちなみに、その句の作者はやはり私の句のファン(?)でときどき似た句を詠んでいる。引っかかって欠点の明らかな句を上位に採ってはならない。

 何ごとにおいても似而非(えせ)似て非なる〉ものを見抜く目をもたねばならない(似て非なるものとは、一見似ているが、本質は異なるもの。いかにも道理に合っているようだが、正しくないもの。まがいもののこと。)

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