一昨日の 文芸まつり(和歌山市)の帰り、一人の女性に話しかけられた。
「国文学の集いで教えておられた○○先生のお嬢さん?」
「はい、そうですが」
「私、○○と申します。大好きな先生でした」
「ありがとうございます」
10年以上前に亡くなった父だが、このように覚えていてくださる方がおられるのは涙の出るほどありがたいことである。私の川柳の講評を聞きながら「ひょっとして」と思っておられたのだろう。
その父にどこか似ておられるのが前田咲二会長。似ているのは父と同年齢ということもあるのだろう。昭和ひとケタ生まれで、どこか同じにおい。どちらも文芸に近いところで生きて飄々としている。ところで。会長に数年前あるところから瓦版同人について苦情が入ったことがあるらしい。
「ふーん。で、結局どうされたんですか」
「とくに。放っておいた」
「放っておくのがいちばん。だいたいのことは時が解決する」
苦情へは一つ呼吸をおいて、結局何もしないことがいちばんという判断をされたらしい。いたずらに波風を立てず、ふだんの会話の中でさりげなく分かるように、とくに叱責とかの形にはしないというのが会長のご判断だったらしい。何事も達観しておられる。そんなところも亡父のものの考え方に似ている。
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