未練というぬめりほぐしている手櫛 あきこ
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この句は、7日の川柳塔本社7月句会にて小島蘭幸主幹の選(人)に入ったもの。この句辺りが私の川柳の「現在地」かと思う。
1句会に1句を得られるかどうかというのが柳人としての「闘い」。ここほぼ2か月に詠んだ句のうち辛うじて自分自身の眼にかなう20句を拾い上げてみた。
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うつし身のやみへ回覧板がくる
石榴(ざくろ)割れたかたちのままに癒えている
訃一つの空へわたしの失語症
端的なコトバは鍛えられている
空の瀬音がときどき連れてくるきのう
うつし世は蒼天 訃一つが届く
古井戸が湛(たた)えるすこし錆びた愛
たましいの境を消してゆく出会い
どんぐりの位置にも夕ぐれが進む
はみ出してみても鳥獣戯画の中
やみに沈んでいるのはわたくしの地雷
もうずっと以前でしたと訃を括る
わたしの中の鎖がわたくしを縛る
自己愛のかたちに抱いているたまご
踊り場の鎖ぬくみがすこしある
きみの訃のそれから 通奏低音
いま頃になって罪悪感に遭う
立ち去った時間を曳いているレトロ
せんべいを砕く暗喩にするために
未練というぬめりほぐしている手櫛
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