ピースボート川柳講座🚢 講師:たむらあきこ
【鑑賞】サラリーマン川柳16句
また値上げ 節約生活 もう音上げ
会社へは 来るなと上司 行けと妻
我が家では 最強スクラム 妻・娘
スポーツジム 車で行って チャリをこぐ
退職金 もらった瞬間 妻ドローン
皮下脂肪 資源にできれば ノーベル賞
うちの嫁 後ろ姿は フナッシー
いい夫婦 今じゃどうでも いい夫婦
「宝くじ 当たれば辞める」が 合言葉
久しぶり~ 名が出ないまま じゃあまたね~
仕分け人 妻に比べりゃ まだ甘い
しゅうち心 なくした妻は ポーニョポニョ
『ゴハンよ』と 呼ばれて行けば タマだった
やせてやる!! コレ食べてから やせてやる!!
いい家内 10年経ったら おっ家内
まだ寝てる 帰ってみれば もう寝てる
【鑑賞】たむらあきこピースボート地球一周吟行16句
竜骨(りゅうこつ)もだんだん錆びて生きている
海の深みあまたいのちをひらめかせ
そこここ残る痛みあの日の
すぐ醒めるようにあの日のかなしみを
放牧されたようにはしゃいでいるデッキ
いまここに生きる 空と海のあはひ
ねむりのようにわたしを囲むようにくる
踊りながらうみをわたってゆくかぜだ
波の花幾万よろこびのように
見失ったもののひとつにきのうのきみ
からみあいながらデッキのかぜになる
みなひとり ひとりを寄せているデッキ
これが祭りこれもまつりで はしゃぎあい
遺言のように残っている写真
降りてきたかたちに蹲(うずくま)るコトバ
海の上だろうとヒトは咲いて群れ
【実作&添削】さあ!川柳を詠んでみよう
お題ː「月」もしくはサラ川(サラリーマン川柳)
例:お茶にしよあの三日月に腰かけて
①
②
③
ピースボート6月13日集句
a長旅を留守番の家がささえてる
添 留守番の家がささえてくれる旅
b食事時情報過多で脳パンク
このままで。
cひとり行く殺伐とした道はるか
添 殺伐とした道はるかひとり行く
d家の前行き交う人の人生は
添 前を行く人の人生ふと思う
eおぼろ月ときのうの写真に我が人生
添 残る写真にボクの人生 おぼろ月
f相続後なつかしき家負担なり
添 相続の家が負担になってくる
g残照やオープンデッキで吾子笑う
添 残照へ吾子が笑っているデッキ
hひとりたび海と空にまよいちる
添 ひとりたび迷いを散らす海と空
iいつの間に亀のごとくの家になり
添 いつの間にか亀のごと棲む家になり
j毎日が心の中に夜 光さす日はいつ
添 心に夜 光さす日はいつなのか
k帰宅してそこびえのする家暖をつける
添 そこびえのする独り居へつける暖
l南十字星 ひとりでさがした夜
このままで。
〇m独り者ひとりが良いと一人言
添 独り者ひとりがよいとひとりごと
n働けどハウスができてホームなし
添 働いてハウスできてもホームなし
o果てるまで長い道のりひとり旅
添 果てるまでの道のりにいるひとり旅
p船も独り家もひとりだあかんたれ
このままで。
q我が家恋し早く着くかとバイクこぐ
添 家恋し早く着けよとこぐバイク
r地図捨てて独り歩きは風まかせ
添 地図のない独り歩きは風まかせ
s忘れない家に入れと言われた日
添 忘れない 家に入れと言われた日
t一人者なんて言うなよ皆独り 添
独り者なんて言うなよ皆ひとり
u雑草に追われる家を捨てきれず
添 草刈りに追われる家を捨てきれず
v子らが待つ灯りやさしき緑の家
添 子らがまつ灯りやさしきボクの家
w逝きし夫へのお土産にとクルーズ旅
添 クルーズの思い出は亡夫への土産
〇x石コロだらけひとりぽっちの帰り道
このままで。「石コロ」が心象。
y俺は俺とはいってみてもはずかしい
添 俺は俺とはいってはみるがはずかしい
参 俺は俺と言ってはみてもはずかしい
z一人の人生ラクチンだでもさびしいかな
添 楽でもきっとさびしいだろう独り者
ⓐ海の上家が恋しく手紙出す
このままで。
ⓑ月を見て独り 思うは孫の事
このままで。
Ⓒ船室を我が家と思う近頃は
このままで。
ⓓ独食おいしさも半減す
添 おいしさも半減独りとる食事
ⓔ牛のよに人生の反芻をして独り旅
添 人生の反芻をして独り旅
ⓕ野良猫が住みついたらし留守の家
このままで。
ⓖ心地よいわが家を置いて母娘旅
このままで。
ⓗ老夫婦独りがよいとひとりごと
このままで。
〇ⓘ寂しさは仲間の中で一人いる
添 さみしさは仲間のなかで独りいる
ⓙリビングの大きなテーブルの傷 私の宝物
添 テーブルのその傷ボクの宝物
添・参(考)ː 講師
たむらあきこプロフィール
日本現代詩歌文学館評議員。 読売新聞和歌山版「よみうり文芸」選者。名草川柳会 講師。元しんぶん赤旗「読者の文芸」選者、耐久生涯 大学川柳専科講師。
著書に『たむらあきこ川柳集2010 年』、『たむらあきこ千句』、『川柳作家ベストコレクシ ョンたむらあきこ』、『たむらあきこ吟行千句』、『令和 川柳選書よけいにさみしくなる』ほか『前田咲二の川 柳と独白』(監修)
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