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美ら島吟行27句(2022/10/29-11/1)
赤瓦の家がきのうを連れてくる
原郷か着地点かもしれぬ島
そこここに声のくぐもるいくさ跡
琉装をあそぶ遊行期かぜに乗り
琉球舞踊の舞台を覗く 万華鏡

行くさきを守礼門(しゅれいもん)から廻(めぐ)らせる
城跡に顕(た)つまぼろしは王族士族
ながれこむ龍潭(りゅうたん) 水もきのうのことも
やちむんのぬくもりだった きみだった

雨かぜのなか揺れている島の秋
シーサーの笑みが満たしてくれている
琉球ガラスやがてきのうが透けてくる
泡盛をグラスに注いでまるく呑む
注いでいるきのうが海になってゆく

豚骨出汁沖縄そばのヤマトンチュ
サーターアンダギーのまるさを噛んでいる
巡る足ハイビスカスが引きとめる
ハイビスカスの朱(あけ)がささやく雨の中

旧海軍司令部壕
壕内へ下りる階段百五段
ふり返る壕入口へ百五段
壕内の最期その日をひきよせる
  兵士の遺品やかん水筒
とりあえずメガネを拭いている 湿り

カマボコ型に掘られた壕に四千人
地下壕をさまよう御霊(みたま)なのだろう
薄暗く行き違ってる あるいている
幕僚室 自決の痕(あと)のいまもなお

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