※下記プリント5枚(+1枚)を全員に配り、それをもとにレクチャー。作句は、3分間3~4句を目標に数回。
耐久生涯大学 川柳専科
4月9日(土)13:00(午後1時)開講
❶【鑑賞】➀八木千代氏の23句(別紙)。②たむらあきこ選、しんぶん赤旗「読者の文芸」に入選の15句(別紙)。
❷【実作】「磨く」(※ほか「進む」) 句箋使用、句数無制限、講師に提出。(来月互選・講師選)
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2011年、NHK学園の島田駱舟氏からお電話をいただき、『NHK学園 川柳春秋』の「一人10句」欄に載せる句を依頼された。そのとき、参考のため送ってきていただいた前号のおなじ欄に、川柳塔社の八木千代氏(1924年-)の、下記の10句が掲載されていた。氏の川柳との最初の出会いである。
あさきゆめみし 八木 千代
この沢に生まれて死ぬる蛍一族
産卵を始めるてのひらの蛍
この身より出でて何処となく蛍
あと追うて蛍の宿を尋ねたや
橋渡るときいつもためらうものがある
山を見て秋の呼吸に戻るなり
あさきゆめみし道のりの深きゆえ
(あきこ註 いろはにほへと ちりぬるを わかよたれそ つねならむ うゐのおくやま けふこえてあさきゆめみし ゑひもせす
色は匂へど 散りぬるを 我が世誰ぞ 常ならむ 有為の奥山 今日越えて 浅き夢見じ 酔ひもせず
「匂いたつような色の花も散ってしまう。この世で誰が不変でいられよう。いま現世を超越し、儚い夢をみたり、酔いに耽ったりすまい」)
大根を煮るときめきを失わず
淡々と画くけものをもほとけをも
生き生きて死にかわるのも愉しみな
【感想】
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八木千代『椿抄』から
潮騒を連れてこの世の月が出る
とりあえず門のかたちに石二つ
木の机 鳥の匂いがしてならぬ
今はたましいの時間で月の下
書きすぎぬように大事なひとに書く
花びらの重み一枚ずつ違う
はらわたに疵がいっぱいある魚
笹に吊すあさきゆめみしゑひもすと
流れるものを見ている拾えないでいる
哀しみを移す寝返り打っている
結界をくぐり抜けても風の原
同じ顔している猿と猿回し
わたくしの中を通って咲く椿
【感想】
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たむらあきこ選、しんぶん赤旗「読者の文芸」に入選の15句
2022/4/5掲載分
ロシアにも大本営があるようだ 神奈川県 都留あき子
〈評〉自国に都合の悪い国内外のメディアを排除するなど、ロシアは虚偽の「大本営発表」を聞かされた大戦時の日本に似てきたと。
プーチンとの仲を問われてそっぽ向く 埼玉県 福家 駿吉
クレムリン鶴の一声殺戮へ 新潟県 池田 達夫
ロシア語で直に書きたい抗議文 石川県 結城 哲
子を抱え爆撃の中逃げ惑う 京都市 京野 秋
プーチンはもはやA級戦犯化 東京都 長谷川 節
人間の顔した鬼畜独裁者 静岡県 池端 誠吾
被爆国核共有は許さない 岡山市 河原 友恵
核兵器いずれ自前が欲しくなる 広島県 岡本 信也
朝刊の先ずはコロナの感染者 広島県 北村 善昭
新幹線脱線させる大鯰 千葉県 田尾 八女
土割ってじゃがいもの芽の出る気配 和歌山県 西村 良彦
ノンビリふわりクロワッサンな春の雲 東京都 佐藤 仲由
5割引き昨日と同じ顔があり 福島県 佐藤 惠子
名木は古傷さえも魅せてくる 栃木県 福田 精治
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『新体詩抄』(明治15年)に始まる明治時代の新体詩は、文語と七五調によって西洋詩を再現しようと試みたもの。しかし、明治期のうちに言文一致運動により否定された。文語を用いるか否かで文語詩と口語詩、七五調など音数律を用いるか否かで定型詩と自由詩とに区別される。明治以降の従来の和歌や俳句などではない西洋式の詩を近代詩、戦後のそれを現代詩と呼ぶ。短歌や俳句では、音数律に従わないものは自由詩ではなく、自由律と呼ばれる。
短歌は、「5-7-5 7-7」に構成された5つの部分から成る31の「音字」でつくられる押韻しない詩型。前半の「5-7-5」(上の句)と後半の「7-7」(下の句)の間で調子や題材に転換があるのがふつう。短歌は、奈良時代に個人的な主題を探求するのに用いられるようになり、形式張らない詩語を有した。連歌は、多人数による短歌の連作。短歌形式で風刺や皮肉などを盛り込んだ狂歌といわれるものもある。
俳句は、17世紀に俳諧における連句の最初の句である発句から発展して形成された、押韻しない詩型。「5-7-5」に構成された3つの部分から成る17音字でつくられ、縦1行に書かれるのがふつう。伝統的に、俳句は、通常は3つの部分のいずれかの末尾に切れ字が置かれ、また季語と呼ばれる季節のことばを1つ含む。
五七五形式で、季語や切れ字の規則もなく、一般により庶民的な内容を扱う(とされる)ものが川柳と呼ばれる。一行詩である川柳は風刺の媒体になる。韻文で放たれた一矢は散文よりも強く、記憶に残りやすいものになる。歴史的には、平安時代より狂歌が詠まれ、匿名で掲示して政治批判などを行う落首の慣行があった。現代では、時事川柳などに風刺的に政治などが詠まれている。
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