“悲”と“哀”に明確な使い分けはないようだが。とくに公用文などでは“哀”が用いられることはまずないようね(見たことがない)。“哀”の字を使った語に「哀惜」や「哀情」などがあり、その印象から、寂しいという意を含んだかなしさが“哀”なのだろうと思うのね。川柳(文芸川柳)では、主観的な心情を表すのに、“哀”を見かけることはときどきある。
漢字の成り立ちをみると、“悲”の“非”は羽が左右に開いた形であることから割れるという意味を表し、したがって“悲”は“非+心”すなわち心(胸)が張り裂けるようなせつなさを表すというのね。“哀”は“口+衣”で、口を衣で隠してむせぶことを表しているとか。思いを閉じ込め、胸のつまるような心情を表しているという。あきこに“悲”をつかった句はない(と思う)が、“哀”はかなりある。
先日地元の銀行(●●銀行本店)の窓口の口車にのせられ、まったく考えてもいなかった投資信託を納得いかないまま購入、要らぬ重荷をつくってしまった心情は“悲”そのものだが(笑、笑いごとではない!)。そういうことは、文芸川柳としては題材になりにくいのね。(できるかできないか、試してみるのもいいか?) つぎは、“哀”を詠んだあきこの3句。
すこし哀もあって妖怪の断面
彩(いろ)解いたかぜの哀しい十二月
生きられぬ哀芽のうちに間引かれる
追記
調べると、“悲”も1句あった。
思い出さねばみ霊(たま)をもっと悲します
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