昨年10月31日開催予定の川柳公論社45周年記念句会に出席するつもりだったが、新型コロナウイルス感染症の流行からやむをえず中止、誌上句会となった。11月30日〆切のこの句会に出句していた。
参加158名、二人選4題、特別評1題の各3句出し、選者9名での選考。下記は、結果。
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「湧く」
美しい誤解が湧いているらしい(内田 博柳 選 五客1)
「真っ向」
雑兵でよいと正攻法をとる(佐藤 美文 選 前抜31)
「つぶやく」
自助ばかりつぶやきとおし逝った父(竹田 光柳 選 前抜41)
「つぶやく」
つぶやいてばかり羽音になりたくて(雫石 隆子 選 五客4)
「あるある」
ありふれた挽歌で舟はでていった(西潟賢一郎 選 五客3)
「首」
首をさがしていたのと告げる前夜祭(尾藤 川柳 評 前抜9)
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今回尾藤川柳氏は「首」の選をされたが、ご参考までにわたしの投句3句(連記だったか)を記すと。
わたくしの首は省略されている
首をさがしていたのと告げる前夜祭 前抜9
首はもうきのうを剥がしきっている
氏の選ばれた三才・五客は次の通り。
「首」 尾藤 川柳 評
三才
ロボットの首は本気で夢をみる 大島都嗣子
自粛過多私は首の無い小芥子 澤田浜名娘
大河ドラマが遡る長い首 藤原 和美
五客
レシートに挟まれている生の首 荻原 鹿声
籠り過ぎ白さ際立つ抜衣紋 牧内ヨシ江
わが首の重さと思う干し大根 月波 与生
文楽の首月の出を待っている 山口 早苗
抵抗も焦りも出来ぬ首のしみ 藤 あかね
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尾藤川柳氏の、みなさまのご参考になるだろう一文をご紹介。
尾藤 川柳…先輩選者の皆様の選句が、そのまま川柳の向かう方向を示しているものと存じます。
選後感、句評とともに味わいたいものです。
さて「首」という課題ですが、すでに何度も句会で使われてきたもので、この題で新たに句を作るということは、過去の作と重ならない境地を見出す必要があります。
それが、文芸としての川柳の向かうべき道だからですが、競吟という面では、併せて技術的「巧さ」も求められることになるでしょう。
「ロボットの首」は、平凡のようでいて現代社会の一面を斬り、「自粛過多」および「大河」「レシート」は、正に今を捉えた気分であります。
「わが首」「文楽の首」「首のしみ」は、句への新しいコトバの概念の発見、新しいコトバの関係にモノサシを置いて選をしました。
文芸性としては、一句の価値を大切にすることが重要ですが、あえて旧い大会のごとく合点してみました。荻原鹿声氏が優勝です。
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ちなみに、あきこの合点は9点で、158名中第11位。下記6句は、優勝者荻原鹿声氏の入選句。ご参考まで。
悲しみがドドッと錆びた兜から「湧く」
父の椅子揺らすとぶつぶつが聞こえ「つぶやく」
年輪のここに未完の虹がある「あるある」
ふる里の駅に露営の歌がある「あるある」
乾杯の声に潜んでいる濃霧「あるある」
レシートに挟まれている生の首「首」
(※本日16日の『前田咲二の川柳と独白』、売上ランキング3位(実質1位))→右、『たむらあきこ千句』ほかのバナーをクリック、開くと下に出ています。
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