
ひらがなの衣裳で昂りをつつむ 前田 咲二
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上の句は、「大阪川柳大会」で宿題「衣」の秀句に採らせていただいた句。
意味がよく解らないというかたがおられたので、句評としていささかを記させていただく。
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【評】「ひらがなの衣裳」とは何か。「衣裳」が衣装ではないことに着目。優美な「衣裳」、紗(しゃ)など、うすものの着物なのではないかと推測。そういう着物をさらりと着て、立って(あるいは座って)いる。何による「昂り」なのかといえば、(男との)逢瀬ということにほかならない。一見女の句かとも思うが、作者は男。目の前の艶かしい女の姿態を眺めて、愉しんでいる。(よい意味で)色好みの男の句。
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このような句は、大会でそうそう出る句ではなく、川柳家として、後世まで句の価値を問えるレベルの作品。おなじ作者に次の句がある。どちらも大会の秀句。
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淋しい顔の女淋しい耳をもつ
真ん中で切るとふたつの風が吹く
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姉さんの選評には感服します。川柳マガジンの難解句を選評しているときも言いましたが、説得力がある。すばらしい!
ふだん何気なく使っている言葉でも、時にそれが「寸鉄人を刺す」ほどの力を持っている。(広瀬久美子)
りょーみさすけさま
ありがとー。
よい川柳を読んだり、書き写したりしていると、熱くなってくるんですよ。そんな句が一生かかって20句あればいい、と思います。