新型コロナ禍の中の川柳 たむらあきこ
新型コロナの感染拡大により、従来の方式による文化芸術活動が制限されている。川柳も新しい生活様式に則った活動方法を考えていかないといけない。
ユーチューブなど動画配信サイト、ほかビデオ会議アプリのズームを活用する方法もあるが、これはすでに一部で実行に移されている。オンラインの強みを活かし、双方向のコミュニケーションを行うことができる。参加者どうしどんなに離れた場所にいても差し支えない。指導したりされたりすることも可能である。
いくつかの文芸雑誌はすでに特集を組み、感染が広がる社会を背景にした小説なども掲載されている。新しいテーマとして、今後そうした作品が増えるかもしれない。川柳においても同様のことがいえる。
東日本大震災の後『震災川柳』が発表されたように、『新型コロナ川柳』として纏められるかもしれない。感染拡大がもたらした危機的な状況を、現代社会の構造的な問題をからめて捉える川柳もでてくるだろう。
感染拡大が長期化する中、川柳結社の苦境が続いていると聞く。なんとか句会を再開し、換気やマスク着用などを徹底してはいても、以前の活動状況には戻れていない。句会費の徴収ができなければいずれ柳誌などの発行も行き詰まるだろう。
人と人との交流が制限される状況ではあるが、いまこそ文化芸術の意義や価値を確認し合いたいと思うのである。
次は2020年のしんぶん赤旗「読者の文芸」から拾った、関連の川柳。極限的状況の中での生活者の声。前述のように近い過去にも『震災川柳』が遺されている。これらの句も、この時代を生きた庶民の声として、ぜひ遺したいものである。
ウイルスに暮らしが支配されている 大和峯二
鍋底に煮詰まっているコロナうつ 鈴木英雄
居酒屋のオヤジついつい愚痴が出る 大田孝夫
巣ごもりへ散髪妻がしてくれる 出町正俊
生きている証拠にゴミをだしている 田尾八女
ステイホーム資本論など読みながら 宮井徹夫
巣ごもりの一人カラオケ憂さ晴らし 本間 勝
生きているそれだけでいい大丈夫 荒井一陽
神様も明日のことは分からない 佐藤仲由
GoToの行き先あの世かも知れぬ 松尾壮一
コロナ禍へ五輪どころじゃない世界 佐藤隆貴
長梅雨がコロナと競い国覆う 加賀昭人
第2波に耐える年金残がない 岡本信也
惨状へGoToだった案の定 高橋 敏
帰省ダメ先祖の霊が嘆く盆 折田和喜
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初めましてあきこさん。ご意見は最もだと思います。こちら静岡の結社も大変な思いをしています。高齢化とコロナ禍の中での文芸活動はとても悩ましいところに来ていますね。人と触れ合えない中での文芸は人としての心のありようを支えてくれるものだと考えています。何とか光を見つけたいものです。
山田とく子さま
>人と触れ合えない中での文芸は人としての心のありようを支えてくれるもの
そういうことですね。
コロナ禍が終息しないことには、動けません。
でも、この文芸がそもそも庶民の文芸であり、雑草のように息を吹き返すことを信じているのです。
いまは息をひそめて、静かに待ちましょう。
電話やメールでお互いのことを確認し合いながら、いまできることをするしかありません。
コメントをありがとうございました。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。