※時間がないので、少々急いでまいります。前田先生は会社勤め(日本通運、経理部長で退職されたと伺っています)のかたわら毎日新聞の「毎日俳壇」さらに「毎日歌壇」に投稿。俳句で年間特選数70回という驚異的な数字を残されました。30代で「毎日俳壇賞」さらに「毎日歌壇賞」(註 どちらも年間賞)を取っておられます。
下記、四半世紀より前のことで、記されている句会名に知らないところもあり、また選者にお名前の知らない方々も多い。記録にもなるので、句会・大会は問わずしばらくそのまま選者名を書いてまいります。この頃から句会での入選率はほぼ3~8割。
『前田咲二遺句集 平成4年』❶
図星突かれたなほんのり頬を染め
店じまいなどと女を並ばせる
ぶらんこの髙さが女かもしれぬ(山本?選 小出智子選)
肝っ玉かあさんパチンコも強い(森中惠美子選 片岡つとむ選)
苦手という骨がささって外れない
青年の椅子に肘掛けなどいらぬ(波部白洋選)
国に捧げた青春悔いることはない
兄のおさがりで育った兄思い(桑田砂輝守選)
過去帳に母が話したがらぬ人
過去は忘れましたとつらい過去をもつ(中村孤舟選 住田英比古選)
大正の舌がゆるさぬパック菜(翠公選)
啓蟄の雨を病後の顔で受け
明日という言葉は口にせぬと決め
待ちぼうけそれもまたよし花の下
辛評に私怨がないと言えますか(平松正顕選)
百歳の稼ぎを税が追いかける
辛口の愛と離れてからわかり(平松正顕選)
あの径このみち風雅を拾いつつ歩く
愛憎の炎をつつむ京言葉
底を拾ったつもりの株の底が抜け
門灯よ女房どのはもう寝たか(靫(靭?)彦選)
カタコトの日本語が酔う花の下(富弘選)
一升瓶さげて喜劇の中にいる(奥山晴生選)
亭主から子供へ傾ぐヤジロベー
十字架に父の美学が掛けてある
日当たりが宝 文化に遠いけど
トンボリの灯に七色の傘が咲き
三重ねの賜杯 一つは妻のもの(定本広文)
バンザイで召し上げられる子は持たぬ
ロス暴動の深傷をなめているブッシュ
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