※時間がないので、少々急いでまいります。読売新聞の「よみうり時事川柳」欄を担当したいとの思いは、前田先生に「後継者として(瓦版に)来てくれ」と頼まれた平成19年の秋からもちろん持っておりました。そのことをお話しした有力同人のお一人からは、「あきこさんが引き継ぐなら、支える」とも言っていただいていたのですが。(あきこに)ライバル心を持っている(※前田先生のことば)という現代表に、初めから嫌がらせを受けていたのね。それでもいつかは分かるだろうと楽観し、また期待もしていたのですが。恫喝され、そのうち体調のよくなかった先生が倒れられ、結局わたしが会を退こうと。頼まれて入ったのに、とは思いましたが。こんなことで争うのは、性に合わないのです。
『前田咲二遺句集 平成17年』【52】
企業乗っ取り激しい戦がつづく
身の毛も彌立つゴキブリの黒びかり
本を折るな汚すな亡父の声がする
うれしくてどこをつつかれても笑う
河馬が口開けるわたしも口開ける
積み上げた本の斜塔の中に居る
机も本も兄のお古で兄思い
からだ中のスイッチONになるお酒
丁寧なことばできついことを言う
一枚の白紙へ春を盛りつける
ゆったりとして老木に隙がない
のっぺらぼうの面を一枚持っている
ひよこはや闘う姿勢もっている
戦争を知らない若者の脚よ
食べて寝て起きてさてすることがない
借りてきた子役が主役食っている
兄ちゃんのおはぎが大きいと騒ぐ
四月の街もゴミの袋も輝くよ
阿呆の一つ覚えか靖国と歴史
安全なところなどない地震国
正論しか吐かぬおもろうない男
蟻から蟻へ何か教えているみたい
サングラス人の心の底を見る
驚いているがなんにも聞いてない
逆立ちをするとあなたが見えてくる
飼い猫と昼寝のあくび移し合う
匍匐前進 西方浄土あと少し
口々に孫はうれしい無理を言う
点滴の一滴一滴が光る
傷つけた方も疼いているだろう
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