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※時間がないので、少々急いでまいります
前田咲二遺句集 平成15年』【38】
戦争終結 長い廊下が待っている
手当り次第にページを繰っている焦り
年齢の違いに油断してしまう
無一物という豊かさもあるのです
信楽の狸の腹を嗤えるか
カーネーション代りに庭の花手向け
長生きをしてやる国がその気なら
喜寿いまも正座を崩すことはない
鞍の上に座ると騎手の顔になる
ポケットで殺意を握りしめている

拉致交渉くすぶっている耐えている
家事をするぼくへヒモですかと嫌味
越中ふんどしの便利さを知ってるか
失職へ阿呆らしいほど空が晴れ
合槌を打って処世が楽になる
ひとりを舞えばひとりの風が吹いてくる
若葉から落ちて若葉に消える滝
バカやなあと言うひとことに癒される
私を祝うわたしの手料理で
お迎えがくるまで輝いていよう

破らねばならぬ記録がぼくにある
それとなく息子が遺産分けを言う
電車から見えるわたしの青い丘
結婚してからの息子が遠くなる
角砂糖 溶ける何かを待つように
母の期待をいっぱい詰めたにぎりめし
青い鳥そろそろ空へ放とうか
太陽がきらきらわたくしは無職
ロボットが愛を囁くときがくる
少しずつちょんまげ切ってゆくつもり

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