※時間がないので、少々急いでまいります。平成15年度に入ります。
『前田咲二遺句集 平成15年』【36】
篤農の手に一枚の賞がある
お年玉の減額をまた言いそびれ
フセインの脳も査察をしなければ
のんべえばかり残る二次会三次会
ぎょうさんな身振りで負けてくれはった
残り時間の目盛りがついている手帳
解凍をすると大正が出てきた
噂をきくと耳がいきいきするのです
行き迷う道が真っ直ぐすぎるから
石の歳月がにじんだ石の艶
上中下のどれにしますか祈祷料
靖国の神が薄目をあけている
父の追憶に溢れるものがない
羅針盤を外したのしい船にする
墨滴の滲みに莫山が遊ぶ
竹を編む幽かな音の中に居る
新刊書 帯のことばが好きで買う
靖国の神に上下はありません
大根に出汁と時間が溶けている
上澄みに馴染んで人を疑わず
どの枝も首を吊るなと言うている
火達磨となって還ってきたシャトル
シャトル追悼 喇叭の音が澄みわたる
四捨五入すると男がいなくなる
切っ先をいつも自分に向けている
反抗期だろう羽音が強くなる
札束を数える音の中に居る
まだ死んでいません裸木もぼくも
坂の上で次の謀叛を考える
脱北者を見守る豆満江の月
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残り時間の目盛りがついている手帳
行き迷う道が真っ直ぐすぎるから
どの枝も首を吊るなと言うている
どれも句に力がありますね。
昌紀さま
そうねえ。
先生の川柳が一般の人の眼にどのように触れるか、その辺りのことも考えるのね。
「ズバッと詠むんや。ズバッと、な」というような言い方で、誰にでも分かる川柳をと考えておられたと思うので。
〈よみうり時事川柳〉もそのような添削が好評を得て、ずいぶん投句者が増えたのね。
その辺りが、“横綱”の実力なのでしょう。
よい勉強をさせていただいています。
寒いから、風邪をひかないようにがんばっていてね~。