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 ※時間がないので、少々急いでまいります平成14年度はこれで終わりです。
 前田咲二遺句集 平成14年』【35】
日がさすとどの野仏も亡母になる
判を押す前に言いたいことがある
あれ以来だんだん妻が強くなる
花束を抱いて男の貌になる
押し花のページで亡父を見てしまう
のど飴がゆっくり溶けている自虐
身分不相応をお金に叱られる
グリコの電飾も木枯らし色になる
生かされているなと思うときがある
大阪の顔です深い笑いじわ

もうがまんできなくなって笑い出す
声を揃えて読む美しい日本語
中央局まで速達を入れにゆく
食材に国境はなし初春の膳
株券の一枚ずつへおめでとう
痴漢専用車両が欲しくなってくる
鳩山の一人芝居を見て師走
赤信号で渡る阿呆に待つ阿呆
蛍光灯で賞味期限を確かめる
ローン抱えて中年の顔になる

喝采のない終点に立っている
目を開けてまだ生きていたなと思う
墓地はどうしますかとまた妻が言う
伝統芸の深い鋳型に嵌まり込む
タマちゃんに癒され妻に腹を立て
狼がうすいお湯割り飲んでいる
脱線したままで走っているようだ
老いてなお闘う角をもつ 羊
舞いながらゆっくり解ける冷凍魚
雪ひらりひらりわたしが遠くなる

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