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※時間がないので、少々急いでまいります(平成14年度分の始まりです)
前田咲二遺句集 平成14年』【28】
駅を出て母の家まで畦づたい
クラスメートの駅長室を先ず覗く
中途半端なころにひょっこりくる賀状
豊かさだろう七草のパック買い
不審船が吊るす不審な集魚燈
ほんまのとこどないですねんえべっさん
人前で兄と呼ばれたことがある
明日香路に気になるみ仏がひとつ
ロボットよ何かおもろいことないか
米朝夜話真面目な顔で笑わせる

モンローのようにくねくね歩けない
皮下脂肪つまんで伸ばしてはひねる
純ちゃんに赤いベレーを贈ろうか
ヨシモトの豆撒き成田不動尊
トイレで並んで新年のご挨拶
その挨拶どこかで聞いたことがある
嗚呼(ああ)という形で立っている仏
ああああああとうとうやってしまはった
一生のどこを切っても母がいる
阿弥陀さまもかじかんでいる薄あかり

申告には向かぬめでたいぼくの顔
ハトもスズメもおいでわたしの日溜りに
西郷どんと犬はバランスとれている
あれ以来 私はカエル 妻はヘビ
風船がしぼむ懺悔をするように
世界平和へロダンの頬杖がつづく
のらくろもサイタサイタも喜寿である
朝の駅 みんな存在感がある
群れているメダカも競い合っている
億光年前の光がてのひらに

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手のなかに師・前田咲二【28】‥《嗚呼という形で立っている仏》(前田 咲二)”にコメントをどうぞ

  1. 前川奬 on 2018年11月27日 at 4:28 PM :

    たむらあきこ様
    『前田咲二遺句集 平成13年【26】【27】【28】ご抄出の句拝読。
    下記の句がわたしの興味を引きました。

    群がって柩のぞいている他人
    声一つない難民の長い列
    子と孫の後方支援しています
    濡れ衣がだんだん重くなってくる
    自分を糾す定規を一つ持ち歩く
    自衛隊派遣はらはら見ています
    鬼が呼んだら一番先に俺が行く
    その日その日を尺取り虫として歩む
    九条に絆創膏が貼ってある
    さよならは嫌いな言葉それじゃまた

    優しさに囲まれ爪が伸びてくる
    うまそうにわたしを皿に盛りつける
    少年兵の骨も藻屑と呼びますか
    誰とでも仲よくなれる糸をもつ
    つばき沈丁みんな痛みを抱いている
    君が代を知らない人が抱く賜杯
    亡父に似た柱時計に叱られる
    砂時計の砂がだんだん熱くなる
    物干竿に冬の日射しが乗っている
    酸欠の空気に慣れてゆく怖さ

    中途半端なころにひょっこりくる賀状
    人前で兄と呼ばれたことがある
    ロボットよ何かおもろいことないか
    モンローのようにくねくね歩けない
    皮下脂肪つまんで伸ばしてはひねる
    トイレ並んで新年のご挨拶
    嗚呼という形で立っている仏
    一生のどこを切っても母がいる
    あれ以来私はカエル妻はヘビ
    群れているメダカも競い合っている

    有難うございます。
    前川奬
    追伸:ご抄出句数も早や950句になりました。お疲れのでませんように。
    番傘時代の故前田咲二さんの詠まれた句を、こんなにたくさん読ませてもら
    うことができました。厚くお礼を申しあげます。
    ご抄出の句は引き続き書き写していきますが、貴ブログにわたしの興味を引いた
    句をこのように載せるのは今回で終わらせて頂きます。
    きっと立派な遺句集が出来上がると存じます。
    寒くなってきました。くれぐれもご自愛ください。

  2. たむら あきこ on 2018年11月27日 at 9:23 PM :

    前川奬さま
    パソコンに向かっている時間が長いので。
    目が痛くなったら横になり、また起きて仕事をして、同じことをくり返している日常です。
    どの句を選ぶかに、やはり好みが入ってしまうのね。
    人間の幅の広い方だったので。
    ユーモア句をもっと拾い上げてもいいのですが。
    まあ、原句を捨ててしまうわけではないので。
    全体に、あの時代を生き抜いてきた日本人のたましいのようなものを感じるのです。
    ふつうこのように抄出して、拾える句がこれほどあることがすでに〈横綱〉と言われるゆえんなのですね。
    ではまた。
    ありがとうございました。

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