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高野山吟行20句 (2018/8/16~17)
持明院(じみょういん)
つるされる お市の方の午後のやみ
九百年の連綿 雨伝うように
延命地蔵菩薩をぬけてゆく葉月
ひと回りする 回廊のかたつむり
総本山金剛峯寺
入定(にゅうじょう)の地に鶏頭の赤こぼす(秀次自刃)
秀次自刃の間からきのうが赤をだす
  蟠龍庭(ばんりゅうてい)の雲海を龍
総金箔押しへ足りないものになる
奥之院
奥之院墓原きのうへさんざめく
この世あの世のさかいに水音がひびく
陰鬱をとじこめている奥之院
老杉のみどりしたたる 石石石
老杉の下にきのうがうずくまる
のしかかる陰鬱 祖霊なのだろう
(おい)の中の遺骨がずっと鳴っている (中世の高野聖を偲ぶ)
高野聖(こうやひじり)の廻国 にんげんの臭い
すき間の青天は救済感だろう
石のかたちにも幽暗がまといつく
墓石群ぬける きのうがついてくる
きのうのことを洩らしてしまう沙羅の白

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