十七年前、川柳を始めてまもないときから「この方は違う…」と選評ほかに敬服、いまに至るまでその気持ちに変わりのない方が川柳界の第一人者・川柳公論主宰尾藤三柳先生。年一度の東京・王子での川柳公論表彰句会(大会)におじゃまするようにもなった。直接お目にかかりたいという思いがあったからである。もちろん句会であるから、先生の貴重とも思える披講にも直接触れることができる。
和歌山から東京・王子まで、何度出かけていっただろうか。ほとんど夜行高速バスで、句会の前後を1,2泊してくる川柳行脚だった。その中で、先生との会話はご挨拶ほどのことなのだが、その一回ずつが温かく心に沁みるものだった。
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「あなたは、まだ(川柳マガジン文学賞大賞を)取ってないの?」
「はい、まだなんです」
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先生は、腑に落ちないようにおっしゃる。川柳マガジン文学賞は、尾藤三柳先生にこそ、応募7回のうち1位を3回、2位を1回、あと秀逸と、圧倒的上位に採っていただいているのだが、ほかの選者にはそこまでのことはない。総合点で決まるから、準賞2回をいただいただけである。大賞は、まだ。第11回川柳マガジン文学賞には田辺進水氏の1位をいただいて、そのとき尾藤先生にはやはり1位だが、1位・2位・3位・秀逸に該当作無しとのことで、佳作1位になっていた。ふつうならこの回選者お二人の1位をいただいて総合点で大賞受賞となったところ。運不運ということがこういう賞にはつきまとうので仕方がない。そこは甘んじて受け止める。どの賞も、選者あってのこと。以上のようなことで、大賞はもういただいたと思うことにしている。
前回尾藤先生は体調不良とのことで、とうとう選は無し。もう選をされることもないのかもしれない。したがってもうこの賞に応募することもないと内心考えていた。ところが今年は瓦版会長前田咲二が選者、それならともう一度応募する気持ちに。まだ詠んでいないが、その気になれば10句くらいはまとめられる。しかし1句や2句なら分からないだろうが、10句まとまると誰の作品か分かるのではないか。そういう意味で応募を躊躇している。まあ、誰の作品か分かったところで選に色をつけるような会長ではない。こちらの気の遣いすぎかも。
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