⦅212⦆反戦川柳作家・鶴彬(つる あきら、1909-1938)、さいごの42句
蟻食ひ
正直に働く蟻を食ふけもの
蟻たべた腹のへるまで寝るいびき
蟻食ひの糞殺された蟻ばかり
蟻食ひの舌がとどかぬ地下の蟻
蟻の巣を掘る蟻食ひの爪とがれ
やがて墓穴となる蟻の巣を掘る蟻食ひ
巣に籠る蟻にたくわへ尽きてくる
たべものが尽き穴を押し出る蟻の牙
どうせ死ぬ蟻で格闘に身を賭ける
蟻食ひを噛み...【続きを読む】
⦅213⦆鶴彬、初期(15歳)の50句
初期の句に、巧いか否かはさておき鶴彬のたましいの片鱗がかいま見える。下記はふだんわれわれが目にすることはない、もっとも初期、彬15歳の句。少年の作品だとしても、〇印の句には見るべきところがあるだろう。
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○静な夜口笛の消え去る...【続きを読む】
⦅214⦆『川柳界の小林多喜二』と言われた鶴彬(つる あきら)について
鶴彬(つる あきら、1909-1938)は、プロレタリア文学の影響を受けた反戦川柳作家。石川県生まれで、本名は喜多一二(きた かつじ)。父は竹細工職人だったとか。(叔父さんの養子になったのね。)
小学校在籍中から新聞に短歌・俳句を投稿していたが、1925年から川柳誌『影像』 にデビュー、それを契...【続きを読む】
⦅215⦆昨日届いた『川柳マガジン年鑑 2021』の「´20年度 川柳作家会心の一句」から30句拾ってみた
昨日11日に届いた『川柳マガジン年鑑 2021』にさっそく目を通してみた。下記は、「´20年度 川柳作家会心の一句」から、抄出30句。(あとから付け加えるかもしれません。)
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消毒をしても善人にはなれず 安藤 敏彦
蠟燭を一...【続きを読む】
⦅216⦆日野愿さんの(あきこの句の)鑑賞文
堺市の堺番傘川柳会、そこの柳誌「ちぬ」に月例句会の前月課題(2句出し)の佳句に対する鑑賞文が掲載されている。その欄を長く日野愿さんが担当しておられた。そこにずっとほぼさいご(止め)に掲載されていたのが、あきこの句。愿さんの鑑賞文は的を射ていて、拙著『たむらあきこ千句』に許可を得て転載させていただい...【続きを読む】
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