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本日、朝から7月15日締切であった【愛染帖】の選に集中。今回の応募者283名。夕刻までに選は完了。PCインプットは50%。明日の昼までにはすべて完了予定。今回のは9月号に掲載のためアップできず。7月号に掲載のものからベスト10をご紹介。

写真1、本日夕刻散歩にて。総合公園外周の農道から分け入った枝道。                        23、「愛染帖」というネーミングの元になった薫風先生の句集「愛染」。かつらさんからコメントを頂戴して、今朝、本棚を探したら出てきたのでご紹介。奥付を見ると昭和61年となっているので33年前の発行(塔社事務所も現在の所ではない)。179頁で3,000円とはメチャ高!ひょっとしたらネットショッピングで3万円になっているか?             室内でジッとしているとエアコン不要だったが歩くと蒸し暑かった。本日7,089歩。

 

   【川柳塔7月号掲載・愛染帖】

  

   詫びながら左右に揺れる草刈機   岩国市  上村 夢香

(評)そうか、あのエンジン音は「ゴメ~ンゴメ~ン」と言っているのか。人間の為に作られた道具のほとんどは動植物の敵。

   再雇用され上座から下座へと   仙台市  月波 与生

(評)定年のあと同じ職場で再雇用して貰ったのは良いが、肩書は外れて給料はダウン。さて、これからが人生の深い味である。

    トンカツにトンカツソース凡夫婦   橿原市  居谷真理子

(評)マーケットの棚には数えきれないほどの珍しい調味料。だが、舌に馴染んだものがベスト。トンカツにはトンカツソースだ。

   ベッド居間トイレにナンプレを常備   堺 市  奥  時雄

(評)脳トレに最適の数独(ナンバープレイス)。目につく所に置いて、暇があれば取り組む。百歳になっても冴えているだろう。

    信号を守って命守れない   神戸市  能勢 利子

(評)青信号で渡っていたのに、暴走車に撥ねられて死亡という事故が増えている。「高齢車専用自動車」の開発が急がれる。

    考える人今ではそこらじゅうにいる   京都市  都倉 求芽

(評)公園のベンチ、病院の待合室、バスの停留所等々で、ロダンの「考える人」と同じポーズの老人たち。さて、何をご思案か。

   名はAI貌のないもの現れる   河内長野市  原熊知津子

(評)超スピードで進化しているAI(人工知能)。思いがけないところにまで入り込んでいるが、実態が見えないだけに不気味。

   ここからは流れ解散だな友よ   弘前市  髙瀬 霜石

(評)古稀を迎える頃から同級生の訃報がポツポツ届くようになる。改めて挨拶を交わして別れたのではない「流れ解散」だ。

   会葬者二百が彼の金星だ   唐津市  仁部 四郎

(評)肩書きなどは無かったが、葬儀には人柄を偲んで多くの人が別れを惜しんでいた。まさに、「棺を蓋いて事定まる」である。

   悔いはないどうぞお好きに閻魔様   河内長野市  森田 旅人

(評)やりたい事はやった。この世には何の未練も思い残すこともない。「どうぞご自由にお裁きを」と言えるような最期を迎えたい。



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 愛染帖”にコメントをどうぞ

  1. 大田かつら on 2019年7月19日 at 7:57 PM :

     こんばんは。愛染帖作品心地よく伝わりました。とても爽やかで気分も良くなりましたよ。ところで、完司先生[愛染帖]のネーミングはどうして⁉愛を染めての手帖になったのでしょうか⁉前から気になって今夜まで来てしまいました。よろしければ教えていただけませんか⁉よろしくお願いいたします。かつらより

    • 新家 完司 on 2019年7月19日 at 8:26 PM :

      こんばんは~。
      「愛染帖」のネーミングは私ではありません。このコーナー(同人と誌友の区別なく投句できる)が設けられた最初の選者は川柳塔理事長時代の橘高薫風先生だと思います(電子化本をチェックすると明確に分かりますが、今その時間がありません)。薫風先生には「愛染」という句集がありますので、このコーナーの命名は薫風先生に間違いないでしょう。
      薫風先生選の後を継いだのは波多野五楽庵さん(当時の副主幹)で、五楽庵さんの後を継いだのが私です。五楽庵さんからバトンタッチしたのはいつだったか?。いま書棚からバックナンバーを引っ張りだして調べましたら、940号(平成17年9月号)からでした。ということは、もう14年になりますね。
      ちなみに、薫風選・五楽庵選ともに、寸評はありません。寸評を付けるようになったのは私の選からで、最初はベスト5のみ。その後、少しずつ増やして、今のように「ベスト10に寸評」という形が定着したのは、997号(平成22年6月号)からです。

      思いがけず、懐かしい昔を振り返る機会をくださいまして、ありがとうございました!

  2. 大田かつら on 2019年7月19日 at 8:43 PM :

     面倒なことをかくもご丁寧な説明をいただき感動致しました。ありがとうございます。川柳塔会員で愛染帖フアンの仲間へ先生のコメントを伝えますね。皆さんの喜ぶ顔が浮かび今飲んでる焼酎[いいちこ20度]が、もう一杯は如何と、そそのかすから、そうねありがとう❗ウフフと鏡の彼女にウインクしたところです、、。かつらより

  3. 松浦英夫 on 2019年7月20日 at 9:35 AM :

    こんにちは。
    愛染と言う言葉ですが、私は大阪の夏祭りで有名な「愛染さん」からきているのかなと思っていました。
    また、違う意味があるのでしょうね。
    ちなみに大阪の夏祭りは「愛染さん」から始まり、天神祭りがあり、住吉大社の祭りが、エピローグです。

    • 新家 完司 on 2019年7月20日 at 10:38 AM :

      こんにちは~。
      先ほど「愛染」を辞書で引きましたら、「むさぼり愛し、それにとらわれ染まること。煩悩」と書いてありました。この句集「愛染」の「あとがき」にも「…はじめて川柳に接した当初から恋に関する句が多かった…」と書いてあります。お祭りの「愛染さん」の記述はありませんので、そこからではないようですね。
      ちなみに川口松太郎の小説に「愛染かつら」がありますが、これは1938年に完結しています。映画にもなって、例の「♬ 花も~嵐も踏み越えて~~」という歌(旅の夜風)もヒットしましたが、これにも少しは影響されたの?かも?しれません。

  4. 大田かつら on 2019年7月20日 at 11:51 AM :

     
      恋人の膝は檸檬のまるさかな 薫風

     橘高薫風先生の作品 恋人とレモンの甘酸っぱさが効いてジーンときたことを川柳初心の頃を懐かしく思い出しています。その頃の忘れられない大好きな作品となりました。今回思わぬ方向へ広がりましたが孤高の川柳作家薫風先生のことを改めて学ぶきっかけになりました。良かったです。感謝も深く、、かつらより

  5. 半畳亭 on 2019年7月20日 at 1:57 PM :

    また横合いからちゃちゃ入れようとしたら、ちゃんと「愛染かつら」(映画及び歌謡曲では「月よりの使者」)に言及されていて、残念(笑)。大田かつら様と「愛染」とのつながりも、当然はいっているはずですよね。まあ、ついでですから、桂米朝一門から出た月亭可朝・月亭八方の芸名(高座名というのかな)も、縁語関係なのでしょうね。愛染明王は、密教でいうところの煩悩即菩提というきわめて「都合のいい」解釈がなされていますね(笑)。

    • 新家 完司 on 2019年7月20日 at 6:17 PM :

      こんにちは~。
      映画「愛染かつら」の主題歌は「月よりの使者」ではなくて「旅の夜風」ですね。上にも書いていますが、歌詞は「♬ 花も嵐も~踏み越えて~ 行くが男の生きる道~」てなところで、4番に「待てば来る来る~愛染かつら~」が出てきます。
      一方「月よりの使者」の歌詞は「♬ 白樺ゆれる高原に~ りんどう咲いて恋を知る~」。先ほど倍賞千恵子さんのカバー曲を聞いて、爽やかな歌声にこころを洗われました。

      • 半畳亭 on 2019年7月20日 at 8:11 PM :

        あははは、そうでしたか。思わぬところで、年の差がバレてしまいました。そうそう、宗匠は、カラオケも名手でした。連日の蒸し暑さにやられてボケてました。オジャマシマシタ。

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