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ブログネタがつぎつぎあって、川柳塔9月号掲載の「愛染帖」のご紹介が遅れました。写真は、本日、夕刻の散歩にて、総合公園のエントランス。

 

   【川柳塔9月号掲載 愛染帖】

 

   山菜の穴場は熊のテリトリー   松山市  栗田 忠士

(評)中でもネマガリダケは人間も熊も大好き。熊としては「俺の縄張りを荒らすな」だろう。話し合いができない相手は怖い!

   講釈はいらんと笑うピカソの絵   大阪市  平井美智子

(評)感覚で掴んだものを理屈で説明するのは無意味。「解説不要、誰の分析も拒否する」という創作姿勢は自信に裏打ちされている。

   小麦粉に負けた戦後の食文化   河内長野市  村上 直樹

(評)日本人が日常的にパンを食べはじめたのは戦後になってから。加えてパスタ、ウドン等に押されて「米」は負け続けている。

   フラダンス今日が一番若いから   東大阪市  北村 賢子

(評)明日よりも明後日よりも今日は若い。今は「人生の旬」であり、一日でも無駄にするのは勿体ない。やりたいことをやろう。

   みすゞの詩ゆるりとほどくものがある   伊丹市  延寿庵野靏

(評)26歳の若さで没するまでに五百篇以上の詩を書き上げた金子みすゞ。そのいずれもが、物質万能の現代への警鐘になっている。 

   雲丹もイクラもギフト解体セール後よ   岡山市  永見 心咲

(評)売れ残った中元や歳暮のギフトセットをバラした「解体セール」。中には定価の半額ほどのもあって、賢い奥さま方に大人気。

   死にたての姿に戻される魚   沖縄県  森山 文切

(評)海から揚げられてすぐにカチンカチンにされた魚。解凍したら「さっきまで泳いでいたよう!」だが、それは死にたての姿。

   若者がつまらなそうにスマホ繰る   府中市  岸田  武

(評)指先を動かすだけのスマホ。あんなもので若いエネルギーが満足するハズがない。だからみんな仏頂面で俯いているのだろう。

   失恋をしたら東尋坊へ行く   豊中市  木藤こみつ

(評)華厳の滝と並んで「自殺の名所」と言われている東尋坊。崖を覗いて「や~めた」と戻って来たら、また楽しい恋ができる。

   国会に愛想つかして昼寝する   和歌山市  磯部 義雄

(評)ぬらりくらりのコンニャク問答を聞いていると眠たくなってくる。が、昼寝をしていると「戦争の出来る国」にされてしまう。



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 愛染帖”にコメントをどうぞ

  1. くみ on 2017年9月22日 at 9:31 PM :

    完司先生 今晩わ✨
    写真 空の青と逆光の黒色が いいですね。
    先ほど 書き込みした文がどこかへ……??
    疲れたので 、これで❗ おやすみなさい❗

    • 新家 完司 on 2017年9月22日 at 9:51 PM :

      こんばんは~。
      はい、午後5時40分頃。散歩を終えて駐車場へ向かって歩いていて、ふと振り返ったら雲が綺麗だったのでパチリ(カメラを持っていなかったのでスマホで)。もう少し待っていたら、もっと夕焼けに染まっていたでしょう。秋が深まるにつれて、夕暮れの空が鮮やかになってきます。

  2. 茶助 on 2017年9月23日 at 10:09 AM :

    「初志貫徹」
    初心忘れるな というコトバがあります。
    川柳において、私は、初心のままでがんばっております。
    褒めてやってください。゚.+:。(〃ω〃)゚.+:。 ♪

    • 新家 完司 on 2017年9月23日 at 11:06 AM :

      まいど!
      「右」に影響されるとどんどん右傾化する。「左」に影響されるとどんどん左傾化する。それを進化とか深化と呼ぶか、それとも、偏りと呼ぶか。
      まあ、いろいろ解釈はありますが…、
      「右」の欠点も長所も極めて、「左」の欠点も長所も極めて、そして、中庸に戻る(初心に戻る)。というのが理想だと思うのですが、それは至難。
      であれば、最初から初心のままのほうがいいのか、な? あっ、やっぱり「右」も「左」も少しは齧って、それぞれの味を身につけたほうがいいでしょうね。

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