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 本日、昼頃に到着した【愛染帖】応募句の選に没頭。夕刻には選考のみ終了。明日、選評を加えてパソコンに入力予定。今月の応募者278名。今回のは川柳塔誌5月号に発表のためアップできず、3月号に掲載中のものから、ベスト10をご紹介。

  【 川柳塔・3月号掲載 愛染帖 】

   ゴム紐の点検をした三が日   紀の川市  辻内 次根

(評)下着のゴム紐だろう。気になっていたのを取り替えてシャキッと気分一新。寝正月よりもかなり有効な三が日であった。

   初雪でおにぎりほどの雪だるま   豊中市  南  正代

(評)「寒いな~」と縮こまるのは老いた心。「わ~雪だ!」と弾むのは若い心。雪だるまではしゃぐ童心は残しておきたいものだ。

  行列のできない店で一人食う   寝屋川市  岡本  勲

(評)行列をしてまで食べたいとは思わない。「行列のできない店」でも不味いわけではない。ゆっくり出来て上等ではないか。

  底冷えにこれぞ幸せ一人鍋   尼崎市  長浜 美籠

(評)「鍋は大勢でやるのが最高」とは言うが、一人でのんびりも乙なもの。前向きの姿勢でおれば「幸せ!」はあちこちにある。

   時間割の隙間に育つ子供たち   豊中市  水野 黒兎

(評)授業中には心身共に縮こまっているが、休み時間になるとのびのび。仲間の輪の中で揉まれてルールや生きる知恵がつくのだ。

  離農する決断できず愚痴ばかり   米子市  見山 温子

(評)長時間労働の割には残業手当もつかず、下手すれば赤字になることもある厳しい農業。「地方創生」で活路が拓けるのだろうか。

  どの医者も僕より若く頼りない   三田市  堀  正和

(評)先代の先生はあれこれ訊いてくれたが、若先生はパソコンの画面と睨めっこ。「だいじょうぶなのか?」と不安になってくる。

  鉛筆を尖らせたまま日が暮れる   和歌山市  福井 菜摘

(評)ヤル気だけはあって、ウォーミングアップまではOKだが…。大会が迫っているのに、納得できる作品は一句も出来ていない。

  あれどこや これでっしゃろか それやそれ   堺 市  澤井 敏治

(評)誰しも、歳をとると固有名詞が出てこなくなる。しかし、「あれ」「これ」「それ」で通じるのは長年連れ添ったおかげだ。

   夫逝きあの世がぐんと近くなる   大阪市  笠嶋 惠美

(評)あの世へ行くなど真っ平御免と思っていたが、大切な人がそこで待っているとなれば少しも怖くない。早く行きたいぐらいだ。

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