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本日朝から、昨日届いていた「愛染帖」(応募者285名)の選考終了。今回のは10月号発表のためアップできず、川柳塔8月号掲載からベスト10をご紹介。(写真上: 本日夕刻散歩の総合公園。ここ数日は不安定な天候だが、夕刻には夏雲がむくむく)

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     【川柳塔8月号掲載 愛染帖】

   走れたら今出たバスに乗れたのに   尼崎市  市坪 武臣

(評)軽く出来ていたことが出来なくなってくる老化。「急ぐことはない。バスはまた来る」と悟り切れるまで悔しい老人修行は続く。

  落ちぶれたついにサプリに手を出した   堺 市  矢倉 五月

(評)あんなもの効くわけがない、と馬鹿にしていたコラーゲン・カロテン等々。藁に縋った自分を、もう一人の自分が嗤っている。

  母にくらべずっと少ない父の歌   堺 市  遠山 唯教

(評)いつも傍に居て炊事洗濯をしてくれる優しい母。外で黙々と働いている地味な父。それで良し。「縁の下の力持ち」は男の美学。

  おべんちゃら言われるうちはまずだめだ   河内長野市  穂口 正子

(評)べんちゃらを言われている、ということは「この人は世辞に弱い」と甘く見られているということ。世辞が通じないのが本物。

  古稀過ぎた夫今なら差し上げる   尼崎市  清水久美子

(評)ライバルと激しく奪い合ったナイスガイも、今ではしょぼくれた濡れ落葉。ご希望の方はおられませんでしょうか?

  生まれてからは手持ち無沙汰な臍である   枚方市  寺川 弘一

(評)臍は母体から栄養や酸素を吸収していた管の跡。胎内では活躍していたが、この世に出てからは暇を持て余しているような…。

  残念だ見合い一度もしていない   鳥取市  前田 楓花

(評)ということは恋愛結婚だったのだろう。今の亭主に不服はないが、一度ぐらいは「見合いのスリル」を味わってみたかった。

  爺さんになりきらせない好奇心   三田市  北野 哲男

(評)キョロキョロせず悟った顔が理想だろうが、好奇心がじっとさせてくれない。地球にいる間はワンダーランドの旅人だ。

  空っぽはつまらん夫のポケット   西宮市  緒方美津子

(評)お札が入っていたこともあるのだろう。花名刺なら一悶着だが空っぽとは愛想なし。亭主のヤングパワーも失せてきたのか。

  天国も地獄も想像はしない   三原市  笹重 耕三

(評)存在するかどうかは不明。また、どちらに行くかも分からない。知ることが出来ないことを想像するのはエネルギーの無駄。

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