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本日、昼食のとき、何気なくNHK・BSの「クール・ジャパン」を観ていた。今日のテーマは「工事現場」。その中で「鳶職」の人たちの仕事ぶりが取り上げられ、少人数で高層建築を立ち上げて行く仕事ぶりに驚いて、皆さん「クール!」と称賛していた。
私自身、会社勤めの一時期に現場監督を命じられたことがあり、鳶の人たちの仕事ぶりも知っている。また、同年代の彼らと何度も酌み交わしては大騒ぎをしたこともある。
付き合ってみて分かったのは、総じて、豪快で時には乱暴にも見えるが、案外繊細であるということ。それは、ひとつ間違えると命を落とす危険な高所作業で、粗雑や乱暴であっては務まらない、ということを考えれば納得できる。
もうひとつ、みんなどことなく「謙虚」であったことが心に残っている。誰も真似のできない高度な技術を持ちながらなぜ謙虚なのか? 今日のテレビを見ていてふと分かったような気がした。
ちょうど、大きな梁を柱に組み込む作業をやっていた。クレーンに吊りさげられた梁をゆっくり柱に近づけボルトで接続する。何十本ものボルトが、狂い無くスッと通って行く。それを見ていて、凄い技術だと思った。先ず、設計が凄い。そして設計図通りキッチリと柱や梁を作り上げた業者が凄い。そして、その位置にキッチリ持ってくるクレーンの運転技術が凄い。もちろん、それを指示している鳶職も凄い。順調に高層ビルが立ち上がって行くには、そのような凄い技術が寄り集まらなければならない。
鳶の人たちが謙虚なのは、毎日の仕事を通じて、身をもってそれを感じているのだろう。梁の製作に狂いがあれば、たちまち組み立てられない。クレーンの操作が未熟でも同じ。スッと柱に収まったときの満足感と共に、「キッチリ作っているな!」と、梁や柱を作った作業者、そして設計図を引いた技術者に感心しているに違いない。「自分たちが順調に作業を進めることができるのは、凄い技術を持った人たちの誠実な仕事のおかげなのだ」ということを、理屈や言葉ではなく、仕事をやっている上で自然に感じているのだろう。それが「どことなく謙虚」になって現れているのでないか。と、メシを食いながら思った。

本日、昼前の散歩道にて、満開の彼岸桜。外気温10℃ほどで、風はまだ少し冷たかったが快晴。明日はグッと暖かくなるとの予報。嬉しいことである。

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  1. 奥 時雄 on 2014年3月22日 at 10:22 PM :

    とび職の方々に限らず所謂職人さんや技術者の凄さについては私も同感です、それよりも今日は完司さんのものの見方の凄さに感服しました。私もかつて、工事中のスカイツリーで600メートルほどの高さからのクレーンの作業に見惚れたことがあり、今日の文には強い共感を覚えました。

    • 完司 on 2014年3月22日 at 11:29 PM :

      こんばんは~。ご無沙汰していますが、お元気そうで何よりです。
      拙い文の内容を、しっかり汲んでいただきまして、ありがとうございます。
      はい、人が謙虚になってゆくのは、「自分よりも凄い人がいっぱいいる」と、徐々に悟ってゆくからでしょう。もちろん、技術畑だけではなく、芸術や文芸等々、どこの世界でも同じです。
      それは、教育や説教で得ることはできません。烈風が吹き荒ぶ凍えるような現場で、数十本のボルトが、2ミリの狂いもなく、スッと収まったときに受ける「凄いな~!」という感動。最終的には、鳶職の若者の指示によって組み立てられているのですが、その若者たちは、キッチリした設計、キッチリした製作に感動しているに違いありません。
      そのような毎日の仕事の体験から、誰から教えられることもなく「みんなの技術の繋がりの中で、仕事をさせて貰っているのだ」という感覚を受けるのだと思います。そして、それが、誰からの指示でもなく、極めて自然に「謙虚」な姿勢に現れるのだと思います。

  2. 伊東志乃 on 2014年3月23日 at 1:09 AM :

    こんばんは(^^)
    ご無沙汰しております
    m(__)m
    素敵なお話しをありがとうございます
    (^^)
    「謙虚」であることは難しいことですね………
    他人の素晴らしさを認めれる人は成長できる人だと思います。
    謙虚な人間でいたいものです
    (^^;)(^^)

    • 完司 on 2014年3月23日 at 6:20 AM :

      おはようございます。お久しぶりです。
      テレビを観ていて、ふと思ったこと、すぐに書き留めないと忘れてしまうので、ついつい…。エラソーなことを言ってすみません。
      そうですね、人にはプライドという厄介なものがありますので、他人の凄いところはなかなか認め難いものです。
      私たちの世界に置き換えますと、常に優れた作品に接することでしょうか。
      誰しも、秀作ばかり発表できません。駄作の山を築いて、ようやくキラリと光る1句が生まれるものです。その駄作を見て「この程度か」と思うのではなく、キラリと光る1句をその人の到達点と評価するべきでしょう。ヒットを飛ばし続けているように見える作曲家も、その背景には駄作の山があるのと同じです。

  3. 無冠帝 on 2014年3月23日 at 1:00 PM :

    ブログしっかりと読みました!
    お山の大将ですが高いところはダメです。鳶職を尊敬します(笑)。

    • 完司 on 2014年3月23日 at 4:36 PM :

      こんにちは~。先ほど「うぶみ川柳会」から帰ったところです。
      拙文、しっかり読んでいただきまして、ありがとうございます。
      私も高い所はダメです。いつぞや、出雲の日御碕灯台に登って、ひさし状になった展望テラスに出たとき、ギョッとして後ずさりしました。
      ちなみに、この灯台は日本一の高さで【世界の歴史的灯台100選】に選定されている、とても美しい灯台です。

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