もう10年以上前になるが、関東の方から、新婚間もない若夫婦が農業を志してこの町にやってきた。親戚も知り合いもない、いわゆるIターン。そのズブの素人に梨栽培の基本から教えたのが、飲み仲間のYちゃん。
Yちゃんが坐禅会の仲間だったので、若夫婦も坐禅会に顔を出すようになった。そこで、私は二人と知り合った。
その後、農業も忙しくなったり、子供が出来たりして、二人は坐禅会には来なくなったが、奥様はときどき私の店に買い物に寄ってくれた。
今日、久しぶりに、その奥様が二人の子供を連れて寄って下さった。私は子供たちとは初対面?だと思う。上の子の頭を抱えて「おまえ、お母ちゃんのお腹にいたころから知ってるぞ!」と言って、家内ともども大笑い。「何年生?」と訊くと1年だと言う。「えっ、1年生? 孫の夢弦と一緒や、大きいなあ~!」とビックリ。どれくらい大きいのかと、正月に記した柱のところへ連れて行って、測ってみたら、5 センチも高かった。「凄~い、夢弦より5センチも高いぞ~。でも、夢弦はハダシで測ったからな…」と呟いたら、さっと靴を脱いだのには驚いた。見知らぬ土地にきて苦闘している父母の血をしっかり継いでいる。
梨作りの師匠Yちゃんは、数年前の冬、酔っぱらって川に転落して死んだ。空の彼方か、草葉の陰か、どこかは分からないが、そっと彼らを見守っているだろう。
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