昼前、郵便局へ切手を買いに行った。ハガキや切手を取り扱う窓口の前には、初老の男性客がいて、若い男の局員が応対していた。
ここの局員はどなたも機敏で親切。このような場合、必ず、手の空いている局員が駆けつけて、後ろで待っている人の要件を聞いて処理してくれる。
が、あいにく、今日は他の窓口も客が混んでいて、応対に追われている。
待たされるのは嫌いだが、一人ならすぐに済むだろうと待つことにした。
初老の客は年賀葉書を買いに来たらしい。しばらくして局員が『どうも、お待たせしました。50枚、お確かめください』と言って、葉書を手渡した。
男性客が『確かめんでも大丈夫だろう』と言ったら、局員は『はい、しっかり数えましたので、間違いないと思います…』と笑顔で応えた。
それで終わって私の番に、なるハズだったが…。この男、窓口の前に突っ立ったまま、おもむろに数えだした。『えっ! 数えるか?』とは、もちろん、声に出さなかったが、ビックリしてしまった。
この『お確かめください』は、営業用のマニュアルだろう。『目の前で確認して納得してください。後から文句を言わないでください』ということでもあろうが、もし、万が一間違っていても1枚ぐらいのものだろう。金額にすると50円。それも、少なく間違っているとは限らない。多い場合だってある。
いずれにしても、『50円』損か得かの話である。
帰路、『俺だったら、数えるか?』と自問した。『絶対に数えない!』と、頭の右上で嗤う声がした。『では、一万円札では?』と、再び自問。
右上の声は、逡巡しながら、『相手が銀行員なら…、数えない…』と、つぶやいた。
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