昨日、到着した「愛染帖」。今月の応募者は277名。その800句余りと真剣に向き合い、選句完了。PC入力も半分ほど。これは8月号発表のためアップできず。6月号に掲載済みのものからベスト10をご紹介。
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【 川柳塔 6月号掲載 愛染帖 】 ベスト10
物忘れ弱みじゃなくて強みだろ 三田市 北野 哲男 (評)忘れるということは、その事柄から解き放たれるということ。忘れてしまいたい嫌な記憶から解放されるのは大いなる強みだ。
忘れたんじゃなくて覚えていないのだ 松江市 石橋 芳山 (評)そう、本当に「覚えた」ことは生涯忘れない。人の名前や難しい漢字など、「覚えよう」と真剣に向かわなければ覚えられない。
犬の世話して子育てを振り返る 長岡京市 山田 葉子 (評)食事の世話から排泄の始末、遊び相手から入浴まで。手がかかるのは犬も赤ん坊も一緒。犬のおかげで母性本能が甦った。
先生が死んでも続くクラス会 尼崎市 市坪 武臣 (評)先生が先に逝くのは順当なこと。それでくじけては先生が嘆かれる。その人柄や思い出を語り継ぐためにも続けなければ…。
プレイボール春はじゃがいも植えてから 鳥取県 細田 裕花 (評)ジャガイモの植え付けは桜が咲く前。寒いときに耕すのは大変だが、「春の到来だ、もうすぐ花見だ!」と思えば元気が出る。
蟻よりも参考になるキリギリス 堺 市 奥 時雄 (評)蟻のようにストイックに貯め込んでもあの世には持って行けない。かけがえのない「今」をもっと謳歌すべきではないのか?
娘に叱られ孫に慰められている 海南市 堂上 泰女 (評)娘はしっかりした母親になり、孫は優しい子に育った。「しかし、わが身は…」と愚痴りたいだろうが、順番だから仕方がない。
蕎麦食べに行ったついでに寺参り 堺 市 村上 玄也 (評)イスラム過激派の行動を見ていると、「宗教は恐ろしい」と思う。神仏に対する姿勢は本句ぐらいが穏当でいいのではないか。
したたかに酔えばゴッホの星月夜 高槻市 原 洋志 (評)精神病院で療養中に描いた「星月夜」。ゆらめく糸杉、星と月。すべてぎらぎら渦巻いて、酩酊したときに遭遇する風景と同じ。
永眠があるから不眠気にしない 芦屋市 竹山千賀子 (評)不眠症を嘆くなかれ。イヤでも眠らなければならないときが来る。それは、もう目覚めなくてもいい永遠の安らかな眠りだ。
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