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●死者44人、建物被害が5万棟に上った北海道胆振東部地震から2年がたった。被害の大半を占める厚真、むかわ、安平の被災3町の仮設住宅は多いときで700人以上が暮らしていたが、10月末の災害救助法の立ち退き期限が迫り、空き家が目立つようになった。

●今でも残っている人の多くは高齢者。体が不自由で独りでは生活できない人や細る経済的支援におののく人も。退去に直面した住民たちから不安とともに、公的支援を受けている後ろめたさが見え隠れする。脳出血で麻痺…寝床は“避難所の段ボールベッド。

段ボールベッドで寝起きする佐藤実さん。室内を歩くにも杖が欠かせない。
●「お金がもったいないからベッドを避難所から持ってきた。戦時中よりはましだよ」

●衣類が散乱した寝室の段ボールベッドを指差しながら苦笑する安平町の佐藤実さん(89)。2LDKの仮設住宅に独りで暮らす。生活を支えるのは月約5万円の年金。10年前の突然の脳出血で左半身に麻痺が残り、歩く際には杖をつき足を引きずる。

●「手が震えて物がつかめない。危なくて火を使えないし、独りじゃ何もできない」。歩く度に不満が漏れる。入居後に妻死亡 震える手…「夢にも思わなかった」

「こんなことになるなんて夢にも思わなかった」と語る佐藤さん
●佐藤さんは70年前、東京から安平町に移住した。自ら森を切り開き農業を営んできたが、地震で自宅と納屋が全壊。「こんなことになるなんて夢にも思わなかった。悔しかったよ」。被災とともに廃業した。

● 60年連れ添い、仮設住宅でも一緒に暮らしていた妻は2019年12月、「具合が悪い」と病院に搬送され、そのまま戻ることなく3か月後に亡くなった。肝臓がんだった。枕元には妻の遺影と聖書。夫婦で信仰した教えを今でも守り続けている。
介護施設“満員“ あふれる高齢者「行き場がない」

佐藤さんは老人ホームに入居できず、仮設退去後は公営住宅に入る
●全人口に対する65歳以上の高齢者が占める割合は、厚真、むかわ、安平の3町ともに35%超。全国平均の28.4%を大きく上回る。安平町の担当者は「すべての介護施設が満員で、空き待ちの高齢者があふれている」とため息をつく。

●佐藤さんは身の回りの世話をしてくれた妻が亡くなってからは週1回、町の介護施設でデイサービスを利用している。独り暮らしは思うようにいかず、半年前、軽費老人ホームに入所を申し込んだが、空きがないと断られた。「安平は高齢者が多いから、年金で入れるようなところはどこもいっぱい。行き場がない」と吐露する。

●佐藤さんは息子家族と同居することも考えたが、部屋が狭く難しかった。老人ホームの空きが出るまで独りで公営住宅に住む。「話し相手もいない。手足がこんなんだからろくに生活もできない」。佐藤さんの手は震えていた。

●2年間、高齢者が住む仮設住宅を一軒一軒訪ね、相談に乗ってきた。茶話会などを開き、住民が孤立しないためのコミュニティーづくりにも奔走。何度も通い、悩みに向き合ってきた。

●山口さんの元には、住民から仮設を出た後の生活への不安が数多く寄せられている。

●「自宅を地震で失い、また住宅が変わることに喪失感を感じている人が多い。2年たっても被災者の心の傷は癒えていない」

●山口さんは住民の転居先に訪問する考えで、長期的な支援の重要さを訴える。
まるで“フラッシュバック“… PTSDの疑い。

厚真町では大規模な土砂災害が発生し、36人が犠牲となった(2018年9月)
●2019年の厚真町の調査でPTSD(心的外傷後ストレス障害)やうつ状態を疑われる町民が126人いた。土砂崩れの被害が大きい、仮設住宅の入居者が多い地区が顕著だった。

敷きっぱなしの布団の上で、愛猫「モコ」と過ごす工藤順子さん(北海道厚真町)
● 厚真町の仮設住宅に住む工藤順子さん(82)は自宅が全壊し、独りで暮らしている。布団が敷きっぱなしの4畳半の居間で、愛猫の「モコ」と1日の大半を過ごす。寂しさと慣れない環境にストレスがたまり、何度も体調を崩した。

● 地震直後、工藤さんは家が崩れる前に外に出たため、事なきを得たが、その時眼前に広がっていたのは、19人が犠牲になった土砂崩れの光景だった。時折、フラッシュバックのように当時の光景が目に浮かぶ。「くそたれ地震」「求められる自立」と「後ろめたさ」

土砂崩れの跡地を眺める工藤さん。フラッシュバックのように当時を思い出すという
●「あれは脳裏から離れない。知った顔の19人が亡くなったと思うとくやしい。くそたれ地震。地震を恨んでいるよ」。背丈ほどの雑草に覆われた自宅跡を背に、復旧工事の様子を複雑な表情で見つめている。

●仮設住宅の住民たちは被災後、無料で暮らしてきたが、これからは家賃の支払いを求められ、自立をうながされる。「ここまでしてもらって、これ以上わがままを言えない」。多くの人が公的支援を受けた後ろめたさから、不満をぐっと飲み込む。痛々しいですね。不憫です。

. コロナ禍のハローウィーンの今日は10月31日(土)。今月二度目の満月。13~24度。終日穏やかな秋晴れ。今日がお誕生日の方、おめでとうございます。今日は①東京国際映画祭(~11月9日、東京都)。②ボクシング WBA、IBFバンタム級タイトルマッチ 井上尚弥(大橋)ージェーソン・モロニー(オーストラリア)12回戦(米ラスベガス)。今日も隣の息子が渡したリストで11月第1週の食材をゲットして来てくれる有り難いことです。ところで、横浜俳話会顧問、山本つぼみ氏から俳句集「伊豫(ご主人さまは愛媛県ご出身)」を拝受。お返しに3年ほど前の生存者叙勲で書いた自分史句集「ありがとうありがとう」を送らせていただく。来し方は、横浜文芸懇話会の幹事同士。俳句と川柳。私より4歳先輩でバリバリの「阿夫利嶺」主宰、八十八歳で「通過点」と平常心。ご立派ですね。つぼみさん「横浜文芸懇話会」時代は忙しかったが楽しかったね。私も「横浜文学賞」の分担を精一杯勤めました。

●響きあったつぼみ氏の10句
共に生くる余命限られ梅雨兆す
時計ひとつ閉じし生活や五月逝く
柩冷ゆ番狂わせのおとうとよ
忽々と燃えて化身の狐の火
甘えてふ語彙さへ忘る幣辛夷
雁渡し三番線のなき駅舎
殉国に風化はあらじ冬月光
泥酔の介抱なつかしき寒夜
古民家の暗さをのぞく梅の昼
山門不幸薄氷のこる甃  など



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