●冷え込み厳しい冬の日。関東に住む女性(80)の家に、「引きこもり自立支援」をうたう民間業者がやってきた。同居する長男は当時40代半ば。仕事を辞めて部屋に引きこもるようになり、既に20年が過ぎていた。スタッフ5人が部屋に入って30分ほど後、長男は出てきた。「すごく泣きました」とスタッフ。女性は着替えを詰めたスーツケースを持たせ、「頑張ってね」と声を掛けた。長男はうつむき、無言で家を出て行った。女性が最後に見た長男の姿だった。(西日本新聞)
●業者を知ったのは2017年1月。ホームページの「必ず自立させます」という言葉にひかれ、東京都内の本部に相談に行くと、スタッフに「早い対応が必要」と促された。提示された契約金は900万円超。自宅を売る段取りをして準備した。長男は都内の施設に入り、その後、提携する熊本県内の研修所に移った。ほどなくして、業者から「熊本で就職した」と報告を受けた。自立を妨げないようにと、女性は連絡を控えていた。今春になって突然、業者から電話が入った。「息子さんが亡くなりました」
●女性は警察署で痩せこけた長男の遺体と対面した。ひげが数十センチ伸びて、脚は骨と皮ばかりになっていた。遺体が見つかったアパートの室内には、ごみ袋やペットボトルが散乱し、冷蔵庫は空。「元気で仕事をしていますか」とつづった女性の手紙が、血の付いた状態で残されていた。
●死亡推定日は1~2週間前。「食べるものがなく、餓死したのでしょうか。一体、どうして…」
●アパートにあった離職票や金融機関の口座を調べると、17年12月に介護施設に就職し、翌年7月に退職。それから8カ月ほどし、家賃や電気料金の引き落としが滞っていた。「業者が丁寧にフォローしてくれていれば、こんなことにならなかったのでは」。熊本に移る前、女性は業者に400万円近くを追加で支払っていた。その際、研修終了後も月2回、長男と面談すると約束してくれたはずだった。女性が経緯を尋ねても、業者側から詳しい説明はない。
●「引き出し屋」頼るしか 規制なく「被害」次々九州南部出身の30代女性は、「あの日」を今も夢に見るという。「屈辱的で怖くてたまりませんでした」1年ほど前、実家に引きこもっていた女性の元に「自立支援」をうたう業者が訪ねてきた。「帰って」。女性がそう懇願しても、スタッフは鍵を壊し、部屋に入ってきた。研修所への入所を求め、居座ること7時間。「もう決まっている」。複数の男性スタッフから両手両足をつかまれ、無理やり車に乗せられたという。向かった先は、アパートで孤独死した男性が入所していたのと同じ研修所だ。
●過去に入所していた30代男性は、1日5時間の農作業をさせられ、「作業体験代」名目で1日千円を受け取った。それ以外は監視カメラ付きの部屋で過ごした。「低賃金の労働をさせられました。ほかに自立のプログラムはほとんどありませんでした」。研修所がある地元の住民や役場には、過去に何度も入所者が助けを求めた。消防などによると、昨年2月、19歳の男性入所者が近くの倉庫で首をつっているのが見つかっている。
●研修所には、東京に拠点を置く業者と契約した入所者が送り込まれている。取材を申し込むと「一切応じられない」と回答された。スタッフの一人が非公式に記者と会い、説明した。「うちに来る人は、家庭内暴力や親の金の使い込みなどの問題を抱え、親も手に負えなくなっている」
●引きこもりが長期化すると、家族は接し方が分からなくなる。本人は「誰も理解してくれない」と意地になる。中には親を奴隷扱いし、事件化が懸念されるケースもあるという。「本人のため、少し強引でも家庭から離した方がいい」
●「暴力的な連れ出し」は否定した。興奮した入所者が暴れると危ないため、制止することはあっても、故意の暴力はないという。農作業は賃金の発生しない生活訓練であり、自由参加。説明には入所経験者の言い分と食い違う点もあった。なぜ、契約金が数百万円単位に上るのか。24時間体制で職員を配置し、夜勤手当などのコストがかかるからー。スタッフはそう説明し、付け加えた。「行政の相談窓口は、部屋を出られない引きこもりには対応できない。切迫した親にとって、私たち以外に頼る選択肢がない」
●厚労省の調査(昨年2月)によると、引きこもりの自立支援を掲げる入居型施設は全国51カ所に上る。その一部が最近、当事者を強引に連れ出し、法外な契約金を求めているとして「引き出し屋」と呼ばれ、問題視されている。
●支援に携わるNPO法人でつくる「共同生活型自立支援機構」によると、入居型の費用は通常、月額15万~25万円が相場という。消費者庁には高額な契約金を巡り年間20件ほどの相談が寄せられ、各地の「ひきこもり地域支援センター」にも相談が相次いでいる。
●業者を規制する法制度や運営基準はなく、国も現状を把握できていない。一部の悪質な業者が野放しになっており、「支援に携わる団体全てが疑いをもたれ、迷惑だ」(機構幹部)。
●一方で、ほかに頼る先もなく、孤立した親と子がいることを物語る。あるNPO関係者は言う。「大金を払ってでも、何とかしてほしいと願う親がいる。業者だけを一概にけしからんというのは違う気がする」。内閣府の推計によると、引きこもりの40~64歳は61万3千人。80代の親が50代の子と共に困窮する「8050問題」が深刻化し、「引き出し屋」と呼ばれる業者も出現している。
●こんなことが福祉国家日本で現実に起こっているのですね。引きこもり支援はどうあるべきか。親の世代の高齢化で、これから益々深刻化しそうです。安倍さん頼みますよ。
今日は12月26日(木)。西から徐々に冷たい雨、4~10度。今日がお誕生日の方、おめでとうございます。今日は①経団連審議員会。②部分日食。見えるところは沖縄だけか。ところで、「川柳きやり」1月号を拝受。巻頭言で竹田光柳氏曰く「新年おめでとうございます。いよいよこの春4月には、きやり吟社創立百周年を迎えます。先人たちの偉業を讃えると共に、きやりの伝統を守りながら現代を生きる川柳人として、相携えて新鮮な句を描き出せるよう模索して行きたいと思っています。百周年大会の会場にはきやり吟社の宝である書物「俳風柳多留」を展示致します。これまでは代々の主幹が保管してきましたが、紙の劣化も見られるようになり、今後は専門的な管理が必要と考えるに至りました。そこで将来国会図書館に寄贈する方向で、図書館側とも話を進めております。国会図書館に納めた後は簡単に見ることはできません。今回の大会は「俳風柳多留」を身近に見る最後のチャンスです。どうぞこの機会によくご覧下さい。」と。この機会にじっくりと脳裏に刻み込みたい。
●光柳氏の句
百年の盛会祈る初日の出
元号の令和に心重ね生き
災害にめげず心の調和織り
夢のある未来を築くこと願い
●茂男の句
振り向けば君も見ていた別れ道
小心で吠えないポチが守る城
控えめにものを申して裏表紙
書棚から父の句集のひとり言
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茂男さん、こんにちは。
本当に、こんなことが、福祉国家日本にあるなんて。誠意を持って手を貸したいという団体もあると思いますが、どう見分けたら良いのか。こんな時こそ行政の出番なのでしょうけれどね。困った時には助けてくれない‥‥?
曇り空で部分日食は見えそうにないですね。残念。見えなくても雲の上にはお日さま。今日もいい日にしてくださいね。
恵さん、こんにちは。80代の親の年金で細々と暮らす50代の子が想像以上に多いとか。親も80歳代になりますと自分が生きていくことで精一杯、例え我が子と言えども思いが回りません。悲しいですね。辛いですね。ところで、この宇宙で地球、月、太陽が一直線に並ぶ。この瞬間が計算できる。生きている大自然の中で生かされています。この小さな命を大切にしましょうね。ちょこちょこと空を見上げていますが、今日は、雲が厚いです。残念ですね。今日もありがとうございます。