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前々回のブログで「折句」を扱いました。「き・よ・し」のお題で、上句に「今日」が二句あったと紹介しながら、それが病句であると指摘しないばかりか、そのうちの一句が団扇の句でした。どうしてこんな迂闊が起こったのでしょう。折句のルールは濁点半濁点が許容されています。か行・さ行・た行・は行です。濁点や半濁点がついても字面の変化が小さいからです。しかし、それは仮名表記だからで、K→G・S→JZ・T→D・H→BPは音としては別の音になります。きゃきゅきょ・しゃしゅしょなども、字面は同様で音も似ているので、折句では許容されます。「きょう」は「きよう」との関係はなかなか難しい問題ですね。「今日」と書いた場合に「よ」が意識から消えた勘違いは起こりうるのですね。アーサービナードさんの「日本語ぽこりぽこり」を興味深く読んでいるところです。19年も前に第21回講談社エッセイ賞受賞作品です。氏が「日本語のおもしろさに感激する話題」と「英語を日本語風?に誤訳した例を笑う話題」が詰まっています。外国語を学ぶ目的は、それを自在に扱うことも当然なのでしょうが、比較することで自国語を深く理解することだと思います。学生時代にドイツ語を第二外国語に選んだ団扇は、授業のない悲しい時代に「ドイツ語の集中講義と試験」で単位を貰いましたが、役に立ちませんでした。高校の教職時代に「総合」で川柳を扱いました。前にも紹介しましたが、女子バレー部のセッターが詠んだ〈サザエさん観てる我が家も夕ご飯〉は今川乱魚さんにも評価された名句です。授業でついでに都々逸にふれたら「なんじゃそりゃドイツ民謡の一種か」と言い放った別の女子には魂消た思い出があります。さて誰かさんの受け売りですが、団扇はバイリンガルです。「日本語」と「落語」です。語学に興味のある青少年諸君、「落語」は必修ですぞ。団扇の高座名は「空桶亭傍迷惑(からおけていはためいわく)」であります。

 



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