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武蔵野の雨
大木 惇夫・詩

群鳥(むらどり)を追ひながら
どの土地を濡らしに行く、
月の夜ごろを掠める雨、
櫟(くぬぎ)の匂ひのぷんとする雨、
武蔵野の雨。

私の所属する、松戸男声合唱団「アンクルーズ」で
今、この曲を練習している。作曲は 多田武彦で、男声合唱組曲「雨」の2曲目にある。4部合唱のハーモニーがきれいで 男声合唱曲の
バイブル的存在の曲だそうである。

私は 曲よりもまず 詩に惹かれた。
わずか5行、1連の詩であるが、雨 という材料から 武蔵野を存分に
表現している と感じた。
1,2行目は、かなり激しそうな雨、群れ遊ぶ小鳥たちが 藪の木陰に 逃げ込むほどの雨。乾いた土をさーっと濡らして、ゆく通り雨。
通り過ぎた後には 日向臭いにおいを残しているはず。
3行目は、一転 夜の景色。月の光がずっと一晩中満ちている。
夜ごろ の「ごろ」は、「常日頃」や「日頃の習慣」などの「ごろ」に
同じだろう。で、その月明りを、知らぬうちに 忍者の如く掠め取ってしまう、雨、霧雨、か。
そして そのいろいろな雨のどれにも 櫟の匂いがする のだ、
「櫟」を辞書で引くと、解説に、「武蔵野の雑木林に多い」とある。
つまり 武蔵野の里山を代表する樹木。落葉高木、高さ10m。
かっては 炭の材料に。
さて、その匂いとは。ネットで見るとすぐ解った。甘酸っぱい かなり
強い匂い。木肌が荒く、傷が付き易い。つまり 樹液の匂い。
思い起こせば、子供の頃 カブトムシやクワガタを取りに行った記憶。
なるほど これなら 雨にも匂いはするだろう。

実は、この詩の原本が読みたくて、図書館で「大木惇夫詩全集」全3巻を
借りて いま手元にある。
昭和44年発行。金園社。各800円。
ちょっと古くて 印刷が薄い。読み難い。

   夜もすがら言の葉を追う凸レンズ  由宇呆

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