
先日の渡辺柳山さんのブログに岸本水府に関する詳細な記述があり、水府のご子息の吟一さんに関することをコメントさせて頂いた。水府に関しては、私も番傘系の吟社にお世話になってきたので興味深く読ませて頂いた。その後「吟一さんの句集があったな」と思いついた。本箱の奥に眠っていたのが上の写真の句集「川柳的履歴書」である。句集は平成16年に東京みなと番傘川柳会から上梓された。句集は東京みなと番傘のI氏が主導され上梓に至ったが、分厚く、装丁も素晴らしく、帯には吟一さんの達筆で句がしたためられている。部数も多く、たいそうなお金がかかったようだった。会長さんが多くをご負担されたようだが、結局当時の同人一人当たり2万円を出し合って費用を負担した。
田辺聖子さんが「はじめに」をお書きになっているので最初の部分を紹介します。
「川柳的履歴書」に寄せて 田辺聖子
銘仙が勝江に似合う夢二の絵
この吟一氏の句には、”母恋”のメロディが底にあって、しかしそれは薄墨色の悲愁ではなく、どこか、仄かな彩りがある。たぶん、母君が若く美しい盛りにみまかられたためであろう。この世で縁の薄かった母子なればこそ、想像の中の慈母像はいよいよやさしく、美しく昇華されてゆく。夢二の絵の手弱女のようだった母君への思いが、女人を詠むとき、吟一氏の句に仄々とした情緒を添えるのだろうか。続く
「道頓堀の雨に別れて以来なり」で水府を描かれた田辺聖子さんのこの冒頭の一文だけでこの句集の全体が表わされているように思える。ただ私には古風で難解な句が多く、吟一さんの達筆も読めず、記念品としてこの句集を保存しておくのが精一杯というところです。
川柳的履歴書思いふつふつと 潤
今日(9月17日)は、
【台風襲来特異日】 だそうですが、今年は変な台風が多いですねえ。
なお、この本は新葉館出版の書籍ではありません、新葉館へのお問い合わせはお控え下さい。
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このブログ、新葉館以外の句集紹介はNGだったはずですが、最近はゆるくなったのか、岸本吟一の本だからか、、、いずれにしても句集を紹介いただけるのは喜ばしいことです。
入手可能であれば入手方法も記載いただけると喜ぶ読者が多いかと思います。
ネットで「川柳的履歴書」を検索しても出てきませんので絶版になっているのでしょう。どこかの古書店にあるかもしれませんが…。