「銀河鉄道の夜」の 第7章「北十字とプリオシン海岸」に、次の記述がある。
もうじき白鳥の停車場だねえ」
「ああ、11時かっきりには着くんだよ」
・・・・・’中略)・・・・
「ぼくたちも降りてみようか」ジョバンニがいいました。
・・・・・(二人は白鳥の停車場で、20分停車の間に汽車を下りる
・・・・白い道を歩いて、汽車から見た、きれいな河原に来ていました。
河原の礫(こいし)は、みんなすきとおって、たしかに水晶や黄玉(トパーズ)や、またくしゃくしゃの褶曲をあらわしたのや、また稜(かど)から霧のような青白い光を出す鋼玉(サファイア)やらでした。
賢治は 11歳の頃、鉱物の標本採取に夢中になり、家人から「石ころ賢さん」と呼ばれていた。花巻は、南北に北上川が流れ、西側に奥羽山脈、東側に北上台地がある。賢治が石を集めたのは、奥羽山脈から流れこむ川と、北上台地から流れこむ川が、北上川にそそぐ合流点付近の河原であった。
地質学的にいうと、奥羽山脈は数千万年前に火山活動で出来た山、北上台地は、数億年前に 太平洋の海底だったプレートが 数億年かけて移動し、日本列島に合体したもの。岩石の種類がまるで違う。賢治はその多様さに興味を持ったらしい。
鉱物標本集めは生涯続いて、岩手軽便鉄道(現 釜石線)の工事現場にしばしば足を運んだ、らしい。
小説では、このあと、化石の採掘場に立ち寄り、クルミの化石を拾う場面がある。
賢治の理系ぶりがここにも遺憾なく発揮されている。
今回は この辺で。
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