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島根県にお住いの内田厚子さんから川柳集「旅の人」を送って頂いた。

同じ東京みなと番傘の厚子さんとはみなと番傘の記念大会で一、二度お会いした記憶はあるが、それほど交流があった訳ではない。メモが挟んであった、「ブログ楽しく拝見致しています。ひみこの君とのやりとりも気持良いです。最初で最後の川柳集を出しました。お読み頂くと嬉しく思います。」と。この川柳集はブログが取り持った縁かもしれない。

新家完司さんの序文で始まるこの句集、表紙には船の見送り風景が描かれている。「旅の人」とあるから「旅行中の人」と思いがちだが、ちょっと違った!私が生まれ育った北陸地方では、「旅の人」というと「遠くからやって来て移り住んだ人」のことを言う。その対極に「地の人」がある。別によそ者扱いしているわけではないが、「長子尊重で家系を守る意識」が根強い風土が地元を大切にするのだろう。同じ裏日本の島根や壱岐でも同様に使われているかもしれない。句集を読み進めるうちに「旅の人」は病弱な作者のある種の疎外感を暗示しているのではないかとも思いはじめた。

厚子さんは生後一年で脊髄性小児麻痺を患い、松葉杖が離せない生活を送られている。この句集にはそのこと以外にも作者の多くの苦悩が描かれている。「旅の人」は自由に旅をしたいという作者の憧れかもしれない。読むごとに心が折れそうになるのだが、作者の生来の明るさが読み取れて救われる。年末に考えさせられる一冊を頂き感謝している。

不運でも明るい人は数知れず   潤

どこぞの企画物を真似て、句集の最初の五句を紹介します。

老い二人鍵はいらない村に住む

友と逢う幸せ色の服を選る

皆勤賞あげる私の松葉杖

ペアルック白髪の夫と着てはしゃぐ

我が家でも飢餓を知らない子が育つ

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  1. あつこ on 2017年12月27日 at 5:43 PM :

    生まれ故郷で「旅の人」と言われるのは「転勤」で
    島へ来られた人をそう言っていたようです。
    よそ者?でも、馴染むと「疎外感」はありませんでした。
    旅の人、読んで頂き感謝かんしゃです。
    有り難うございました。

    • on 2017年12月27日 at 6:34 PM :

      私の場合、長男なのに古里を離れましたのでその罪悪感もあり「旅の人」にちょっと敏感に反応したのかもしれません。こちらこそありがとうございました!

  2. あつこ on 2017年12月27日 at 8:30 PM :

    中学卒で半数は島外へ。
    高校卒時では2~3人を残し進学。
    卒業しても職場少ないですしね。
    結局、過疎の島です。
    罪悪感は「無し!」で・・・・・。

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