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 高島平にカラオケつきのスナックがありました。その手の店で推薦された客が歌を競う番組があったらしいのです。ある晩、急に行けなくなった客のピンチヒッターを依頼されました。空いていたのでホイホイと安請け合いしました。選んだ曲は春日八郎の「ロザリオの島」でした。常連さんの車にママさんと応援団が同乗して局へ向かいました。成績発表は三位からで、いきなり入賞しました。「なんだ優勝じゃないのか」とがっかり?して帰りました。「先生だそうですが、学校でも歌う機会があるのですか?」「はい」「どんな歌を?」「ええ、校歌なんかを?」このギャグは全くウケませんでした。なんと、推薦されたのに出演料を4万円払わされました。賞品はトロフィーにコマ劇場の招待券が2枚でした。「行くかい?」とかみさんに聞いたら、「あまり好みじゃない」との返事です。「誰かにあげて」とママに託しました。あとで聞いたら、そうとう高価なチケットだったそうです。スナックも閉店、コマ劇場も今年消えるそうです。こんな古い話を持ち出したのは、半世紀前の教え子の同期会で、「あの時観ていました」と声を掛けられたからです。色褪せた紅白のリボンのついたトロフィーには、大会名の印字はあるものの、年月日がありません。細かな出来事の記憶力が抜群なのに、出来事の前後が「ごっちゃ」になるのが団扇の得意技です。コロナのお蔭で声が出ない日々が、まだ癒えません。

 

 

 

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