時期は恐らく「その1」と「その2」の少しあとくらいかな?いずれにしろ「岩倉具視様」が当たり前の顔で登場する頃ではある。ところは、マクドナルドやケンタッキーのような対面販売の、例の「お持ち帰りですか、お召し上がりですか」と決まって問う店舗である。仮にハンバーガーやフライドチキンを5人前買っても、律儀にそう聞くことに対する見解は今回は敢えて述べないことにする。
赤電話ほどではないが、窓口が五つほどはあっただろうか。注文の品が出るのを待ちながら、私は「岩倉具視様」の皺を伸ばして、カウンターに置いたものである。
その3だもの、「わかった、わかったみなまで言うな」の怨嗟の喝采が湧き上がるのを承知で先を急ぐことにする。
隣のおばさんが布袋にギュッと商品を押し込むや、次に馬鹿でかいガマ口にジャラジャラと釣り銭を放り込んだ。ここまでならば、どこにでもある「騒々しいワンシーン」で済むはずであった。ところが、次に連続するその次が待っていた。
隣の「岩倉具視様」にチラリと一瞥をくれるやいなや、あろうことか電光石火の早業で自分のガマ口に丸め込んだのである。ああ、こんな災難に遭いながら、私は学部の坪井教授の真剣による居合抜きを思い出していた。
①このおばちゃんは「家計簿」をつける習慣があるのだろうか。②帳尻が合わないことを気に掛けるタイプであろうか。③足らないのなら兎も角、多かったのだからと気にもせず、へそくりに編入したのだろうか。④万に一つの可能性だが、貧しそうな学生さんには、気の毒なことをしてしまったと、ご先祖の仏壇の前で懺悔しているのだろうか。
はい、ご退屈様。
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