耳ほじりながら聞くのはやめなされ
30年近い柳友の自由吟です。ある川柳誌に発表された句なので、誰がどう鑑賞(評論ではありません)しようと自由です。ご本人の了解は当然得ていません。団扇風の楽しみ方をお楽しみください。少なくとも、不愉快にはならない筈です。①〈耳でなく鼻〉だったら「不潔だからやめなされ」で終わりです。熱心にほじる方いますね。じっと見ていると、丸めて飛ばすわけにもいかず元に戻したりします。こうなると落語ネタですね。鼻は「鼻糞」ですから思想信条の違いを越えて不潔です。②耳になると事情が異なります。「耳糞と耳垢」では「鼻糞」とはやや待遇が変わるからです。不潔感は減少して、「ほじる理由」が詮索されます。③たんなる「癖」の場合は、周囲への遠慮やら意見表明とは無縁な行為です。心理学者があれこれと解説しています。④「やめなされ」と発信した方は、「ほじる人物」の意思表明が気になったのです。⑤「耳の穴をかっぽじってよく聞け」という姿勢ならば、「やめなされ」でなく「ありがとう」になるはずです。⑥逆に話者の話題や意見の粗探しを狙っていると感じ取られたら「やめなされ」になるのでしょうか。⑦あれやこれやとつまらない詮索をすると実に奥行きの深い句に思えてきます。⑧相手が「耳をほじり始めたら」妙な反論が来ないように控えめにしておこうかしら。かも知れません。
教壇にたっていたころの思い出です。「うんうんうん」とよく頷く生徒がいました。ある時、そのことを指摘すると、「ああ、あれは僕のクセなんです」という答えが返ってきました。
退屈な団扇の戯言をお読みくだされた皆さま、耳でしたか?鼻でしたか?新葉館の「新鋭川柳」の選と選後評を終えて、「さてリラックスに散歩でも」と思いましたが、宅配便の発送予約をしたので空けられません。
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