「川柳作家ベストコレクション 勢藤潤」シリーズ(37)
平成十年の口腔系癌での三か月の入院生活。同じ頃に家内も初期の子宮癌で治療を受けていた。我が家としては大変な時期であった。口腔系癌の治療は、患部の除去手術とその後一日おきの放射線治療。放射線を照射する下顎部位にマジックで網目模様が描かれる。なんとも変てこな顔で過ごしていたものだ。そんな治療も「明日で終わりですよ!」と医師から聞くと飛びあがるほど嬉しかった。照射は30回に及んだが、照射の最終日は放射線の照射室への長い廊下をゆっくりゆっくり歩いていたことを思い出す。お蔭さまでその後二十年再発もせずに過ごせているのは幸せなことである。おまけに入院生活で始めた川柳を楽しめているのですから…。
最終日ゆっくり向かう照射室 潤
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