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 団扇の次男は、ただいま31歳。彼の「はなし言葉」と身近に接していると、いろいろ勉強になる。

 ① ピッポ  おしっこ  幼児語は幼児が発明したのではなく、大人が与えたもので

             ある。妻は「わたしの発音が悪いから、ピッポ」に聞こえた

             のかしらと悩む?因みに長男は「オリコ」と言った。

 ② ヲン  犬      団扇の従妹は、極幼いころから「イヌ」と言うので、周囲

             が気を遣って?「小さい子がイヌって言うと可愛くないから

             らワンワって言いなさい」と余計な助言に及んだものだが頑

             として聞き入れず、いまでも語り草になっている。

              哲彦の「ヲン」が大人の「ワンワ」を聞き違えたのか、犬

             の鳴き声をそう聞いたのか定かではない。

 ③ トッチントッチン   幼いときに区民施設の庭で「餅つき」を見てから、その

             場所を「トッチントッチン」という。これは、「ペッタンペ

             ッタン」の聞き違いではなく、餅つきの音をそう聞いたのだ

             と思う。

 ④ とのおうち 城    知っている限られた単語を駆使して表現することは、たと

             えば英会話のコツである。注目したいのは、「殿のお家」と

             いう説明ではなくて、「とのおうち」という複合名詞を発明

             したことである。団扇は「博識」の価値を否定しないが発明

             はもっと尊いと思っている。

     他にも、長い単語の前の部分だけとか、後ろの部分だけのというのは、健常児にもよく

見られることで驚くに当たらないが。個々の単語の意味に関係なく、短文をひとまとめにして不思議な表現をすることがあり、家族を半時も悩ませることが今でもある。

 ⑤ いたんだいたんだかわけ   歌うんだ歌うんだカラオケ

 子どもの成長発達の過程には、画期を為す事件もあるが、過ぎてしまえば「いつの間にやら」ということができそうだ。ところが、障害のある子ではそうではない。だから、人間が様々な能力を獲得していく過程をじっくりと眺められたことは幸せであったと思う

 さて、こういった難解語に最後まで取っ組み合って、最後に正解を出すのは三歳上の長男であったことを書き添える。彼は、自分の結婚披露宴で「僕の自慢の弟です」と紹介したものだ。「ああ、兄弟は互いにて合っていたんだなあ。」午前3時20分。深夜便では赤坂の夜は更けて(西田佐知子)が流れている。団扇は夜更かしではなく1時に目が覚めるほど早く就寝したのだ。。明日も多忙なスクジュールだが、昼寝ができそう。少し眠るとする。

 

 

 

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