焼き芋 それも ジャガイモ
近頃はアリさんたちもマンション暮らしご近所づきあいの煩わしさはありません
誰の世話にもならなくたって二人で元気なら生き抜いてみせるって
そんな小さな花たちのひそひそ話が聞こえたら
密かにミサははじまります魔法使いは煙の中から現れて
食いしん坊の私のために素敵な呪文を唱えますアルミホイルは...【続きを読む】
贈り物は
次の季節に向けて空気を変えるために夏の間に北へ吹いた風が戻って来るしとしととそれを手伝う雨は冷たい
過ぎる程の青が空一面に広がったかと思うととても追いつけない速さで茜色が心の中まで染めに来る月は命の本当の冷たさに少し温い光を差し込む
贈り物が届けられた瞬間には止まってしまった心が動き出すまでの...【続きを読む】
たいづくし
夏の終わりに遅くなってしまった剪定どうしても咲きタイという願いを見守っているのはどなたかしら救いの仏様に見えるのは例の椿の切り株です
ああ僕たちは海に帰り・タイタイ・タイ・タイ・タイ・タイ・タイ
人間存在の罪深さいのちの上に成り立ついのちたとえこの...【続きを読む】
バッチリ・ビクトリーZ号
青い空と筑波山が後押しをしてくれます純粋に写真を撮るためだけのお出かけです
ここは関東鉄道の水海道操車場フェンスの中には無断立入厳禁
出番のためのお化粧でしょうかお目当の被写体を見つけました
仲間達に囲まれて自慢気ないでたちさて踏切の所まで追いかけて行くことにしましょう
「徐行だよどうだ...【続きを読む】
平成二人一首
帝の仰せではありませぬ。今年も秋の良き日をお選びになられてお妃様はお歌の会を催される運びとなったのでございます。
お知らせはまだ暑さが残るころに私の手許にも届けられておりました。私がまだ幼きころより欠かさず続けられているそうで、このたびは五十回の区切りを迎える盛大なものになると...【続きを読む】
かたち
「こんにちは初めてお目にかかりますどうぞよろしくお願いします。」「こちらこそお会いしたいと日頃より思ってましたどうぞこちらへ。」
初めて会う人と挨拶を交わして、お話をする機会はけっして多くはありませんから、ドキドキします、恥ずかしいとも感じます。でも、とてもお行儀良く、優しそうな言...【続きを読む】
DOOR
しっかりと鍵をかけておこう
けっして秘密ではないけれど
誰にも知られず自分でも知らずに
鍵をかけた部屋があると信じていよう
心と身体がチグハグに我侭を云い
空っぽになってしまった気がして
どこにも居場所が無くなり
渇き切ってしまいそうになっても
どこにあそこにここに
私ひとりのためだけの...【続きを読む】
アレ
私は魔法使い
それも純日本製
魔法使いのところへ
お嫁に来てからそうなりました
私たちは
日頃は普通の人間として
暮らせるように魔法をかけて
食事もすれば歳もとりながら暮らします
いざという時には
お隣に見えないように
庭の草を指一本できれいにしたり
集めた枝に火をつけたりしま...【続きを読む】
だから雨
きびしい季節の前ぶれを
言葉を持たない木々たちは
黄色と赤で伝えます
風が吹いたらざわざわと
小枝の先をふるわせて
西と北とを教えます
気持ちの移ろうその時は
誰かと自分を恨んでいるから
きのうの今から今日の今へと
見えない時間が進みます
心の中にも季節があって
巡り来るならあの日の...【続きを読む】
おたより
わたしはおすもうじゃない
しこもつっぱりもしらないけど
あおむしのだんすはじょうず
これもできたよ
まだおてがみはかけないけど
こんなにおおきくなりましたって
よろこんでもらえるかなあ
...【続きを読む】
Selector
机の上にこんなスリルがあるとは考えてもみませんでした
ジェットコースターやお化け屋敷くらいドキドキです
「選」です
1000もあります
小学生に中学生に高校生
もちろん大人も
5+7+5=17
緊張します
気が付くと奥歯を噛み締めています
どれも誰かの思いの丈だと考えると
心だよ優劣つけてどうするの...【続きを読む】
となりの町の
美味しい時間に満場一致の決議事項はとなり町への小さなドライブ
すぐに着いて着いてすぐに筑波山よりも大きな立て札「見なかったことにしよう」の意見あり
よく見たら横顔?いつもと違う筑波山は北の方のお山と繫がっていまし...【続きを読む】
椿
専制君主が、自分の意に添わない者の命をまるで物のように切り捨てる。政敵もその血縁も然り。ただ気に入らないというような理由がそこにあったとしても否めないだろう。もちろん現代では生贄というような野蛮なことは無いにしても、イデオロギーの違いから経済の競争まで、命を取ることが手段や結果として存在しているこ...【続きを読む】
花言葉
小さく咲き誇り
雨を待ちながら
伝えたいことは
色に秘めた思いと風が揺らした心
振り返るたびに
この髪が揺れると
息を止める仕草で
わたくしを見つめるあなたが好き
閉じたままで
何も語らずに
言葉を投げて
わたくしと生き方とを尋ねてくる
精一杯に傾けた
わたくしの心は
無言...【続きを読む】
さよなら夏
暑い暑い夏の日には
何故過去が心を一杯にするのだろう
耳に入りきれない蝉の声
胸の底まで吸いきれない息
飛び去ってしまった意識が
太陽のフレアと共に記憶を連れてくる
繰り返す歴史の真実か
引き返すことを知らない幼い日か
揺すっても微睡みは解けず
抜けていく風にフワフワ...【続きを読む】
我が家のグルメ
星が幾つなのか、誰がシェフなのかという話ではありません。どんなものがどう美味しいか分からない、絶対にではなくたまたま出会う「我が家のグルメ」です。食材は手に入る時には手に入る、何もない時には何もないと当たり前です。
今評判の『孤独のグルメ』にすっかり入り込んでしまいそうな私です。
...【続きを読む】
図書館
三度のメシより好きなものが
ここしばらくこれからいくばく
私から遠ざかることになってしまいました
もう既に禁断症状
意味もなく落ち着かない
匂いみたいなものが恋しい
幻覚を見たり凶暴になったりしたらどうしましょう
今日は親分に頼み込んで
他所の組で何とかしてもらうことになりました
隣のシマま...【続きを読む】
夏の思い出
私のいる場所に
おはようからの賑やかな一日
会いたいと思う人が私へと次々とやって来る
ひとりでに踊る揺れるうれしくて涙
今日一日を自分に誠実に生きる
明日は正直な自分でいよう
一刻を楽しむ
その繰り返しを繰り返そう
すべては一度きりなどと
そんな思いは捨てて
秋の反芻の...【続きを読む】
Loading...





































