デパートを歩くと、素直にお金持ちになりたいと思います。顔のない美人のマネキンさん達に付いている小さな値札に最初に目がいく人ではなくなりたいと願うのです。
「素敵なジャケットね、これをくださいな」
「どんなスカートが似合うかしら、これかそれかやはり両方」
「で、おいくらかしら?」
と後から値段を聞く余裕が心の奥に有ったらいいですね。支払いを済ませた後にも、お財布は中身が減った様子さえも見せない。靴にアクセサリーに鞄もお好みに合わせて選んでいきます。そんなに買い物をしたら持って帰れないと呟いたりもしてみたいのです。
大人として振る舞う必要が有る時。初めて誰かに会う時。妙に腹立たしかったり、自分のことが嫌いになったりする時。お金ならいくらでも持っているよと考えてみるんです。アメリカ大統領、アカデミー賞の女優さん、トップクラスのサッカー選手になってみる。いろいろあります。お金も地位も人気もみんなが欲しいものはみんな持っていると思えば、気楽にニコニコしていられそうじゃないですか。時にはガラスの靴がぴったり合って、幸せに暮らしましたとさのお姫さまになるときもあります。接吻で目を覚ました彼女でもいいのです。
よからぬ思いも顔に出て、荒げてしまった声や態度にいちばん傷つくのは自分。悲しみに暮れるような時など、直接はそれをどうこうは出来ない場合にも使えるかもしれない。
そんな私のどうでもいいような弱小テクニックでした。
切り札は見せず良妻賢母です めぐみ
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