染み込んだ詠草集
小さな建物だけれど
窓深く
文学の秋は
紅葉の一足先に私を動かした
準備...【続きを読む】
愛のミサンガ
その意味さえもよく知らず
利き足のアンクルに結んで
そう決めているうれしさは
届いた日からその色を見てから
願掛けの細き紐は
心こもった組紐
何をすれば叶うのか
どうなれば届くのか
走り切れることを
ベストタイムのゴールインを
願わないはずはなく
心も体も尽さんと
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コンフェイトの夢
日の傾くのが早くなった畑から
茄子がいなくなりました
トマトも役目を終えました
あとは白い肩を恥じらう大根だけです
紅葉までにはもう少し間があって
秋の薔薇が一輪二輪
金木犀の香りは
まだ元気に泳ぐ金魚たちにも届くのでしょうか
先生と呼ばれるほどのお人好し
まさかね
今...【続きを読む】
作戦会議
大きな大きな野分
幼稚園の運動会も
ランニングスケジュールも
風が吹き飛ばし水に流れていきました
頭の中は忙しいはずなのに
ドタキャンのせいで
空っぽになった数時間
クルマに座ってのミーティングが始まります
髪を切りに行こう
外での食事も魅力的
イッテハイケナイ増水の川...【続きを読む】
ネガとポジ
ウツウツとしている
タメイキをついては
下ばかり見ている
どうにもならないネガティブスピリット
思考の連鎖は自動化方式
ひとりでに良くない方へ
追い詰められて閉じ込められて
なんとかなるのかこのネガティブシンキング
でもネガティブスプリットは違います
スタートダッシュの誘惑に負けず
制...【続きを読む】
秋といえば
五粒ずつ蒔いたのだけれど
最後は一本になるさだめです
それぞれに個性があると思えば
美味しくいただくにしても幼すぎます
それではパスタならいいのかと
食欲の種は尽きなくて
庭のバジルがメインなのですと
メニューに書き添えることにしましょう
そんな私でも衣食足りれば
市民短歌大会のことや
本決まり...【続きを読む】
夜明けの歌
眠る前にセットした
サイレントの目覚ましが
深い深い眠りの中から
秋の朝へと私を誘う
風が流れ
雲が流れ
時も流れて
袖口あたりから季節が入り込む
同じなのに新しい
繰り返すのに戻らない
大切過ぎる今日と
つかまえきれない自分
これから色づく時間を数え
人は何故に生きるのかと
大上...【続きを読む】
文武両道
もう決めてしまったから
21.0975キロメートル
霜月には武を持って
生きる証を確かめる
文を取れば
自発ではないオファーもあって
秋なればこそ
短歌大会に読売新聞...【続きを読む】
乱心
秋立つまでの幾日かを
風の音にも驚かず
置く露にさえ目を遣らず
繰り返す日を抱きしめていたい
そんな心の隙間から
いつの間にやら入り込む
魔の囁きが揺らすのは
私に生まれる怒りと悲しみ
何かがあった訳で無くても
こんなに心が乱れるものか
少女の胸の鼓動のように
見えすぎるからだろう...【続きを読む】
スタートラインめざして
また新しい iPhone が発表されましたね
さて二年だったか四年だったかの束縛から
どう解放されるかよりも
新型の私はいつになったら発売になることやら
これは長い人生で初めて見ました接点復活剤
何に使うものなのかの説明を受けても
いまひとつ理解が叶わない私に
そっとスプレーしてみましょうか
ト...【続きを読む】
此の世の楽園
朝早く目覚めた時に
ふと思いついたことを
夕方になるまで
思い出せなかったりすること
予感どおりに手紙が来て
思っていた通りの内容に
返事はメールで
簡単に済ませたり
望むことに
少しずつ変化が訪れてみれば
何を感じるのかも
自ずから然るに動いていく
そんなわけで
蛸には申し訳ない...【続きを読む】
夏休み
どこへ行ってしまったのだろう
八月が終わるのに慌てたりはしていない
宿題は出ていないし新学期もない
入道雲と青い空と蝉の声
スイカもお昼寝もあるのに何か違う
一日中家にいるのに何かが違う
涼しいうちにという母の声
いや昼下がりだって間違えば寒い
扇風機の取り合いも
蚊取り線香の香りも
...【続きを読む】
私は誰
泣きたいほどじゃなくても
くりかえすためいきでは
落ちてしまったイチジクほどの
達成感も生まれるはずもなく
日陰の花でいいと
すべてのプライドを捨て去って
あるがままと何度も言い聞かせ
せめて1キロだけでもと走り出す
雨はまだ秋ではなく
風は水を含んで
ま...【続きを読む】
しあわせさがし
私はしっかり握ってきた
離れないように今日も握りしめている
僕は毎日まつげに乗せて
おひるねの時しあわせの時
二人なかよく冒険大好き
五人家族のために青い鳥を探します
きっとここにあるよね
しあわせはちかいところにあるんだから
そんなわけで
物知りの私は木陰のしあわせ
 ...【続きを読む】
雨を待っている
夕立らしいものもなく梅雨が明けて
本物の夏は何もかも瞬時に乾かす
深く根を張った庭の住人たちも
水から上がってしまった私たちも
体の中の海をさえ薄められず
熱を下げるための蒸気システムは動かない
歳とともに溜まっていく思いよりも
からだそのものに積もっていく温度
&nb...【続きを読む】
夏の元気
カエルがいる
バッタつかまえた
大きいクモの巣見つけた
おばあちゃんはカマキリつかめる?
池の底にまで容赦ない太陽に
熱風と戦う大量の汗
そんなことおかまいなし
小さなカラダに真夏ほどのエネルギー
いくつ泊まれるの
お父さんはいつ来るの
少し穏やかになった「なぜどうして」...【続きを読む】
みんなよろこんでいる
このほかに茗荷と無花果
もちろん茄子も
長すぎた梅雨を
恨みもせずに微笑みます
&n...【続きを読む】
南から
数日来の熱風を思えば
確かに夏は
南からやってくる
いつのどこからなのかは
風の起こるのを誰も見てはいない
強い陽射しに
責を負わせようとするなら
少し違うかもしれない
雲があれば雨ならば
気分だけでも扇風機でも
秋は北から
吹き込んでしまった南風が
帰りがてらに連れて...【続きを読む】
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