何がお似合い
濡れてしまった納戸の奥の
骨董品とは言えないような古道具たちには
新しい明日を生きるのだと
惜しみながらもサヨナラを言い渡した
私の目と手にストップをかけて
心のどこかを釘付けにしたのは
木箱の中に八脚並んだ
大正浪漫か昭和レトロか
透明なグリーンは
私の前のお嫁さんが...【続きを読む】
今はもう秋
いつだって忘れた頃にやってくるのは
思いもかけないミステリーツアー
さて今回のお出かけは
チラ見のナビは
スタート直後にあと30分と言いました
車を降りてからの方が遠いのかしら
わーい
お花畑
よ~し
いっぱい歩くぞ~
とそのまえに基本的欲求
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はんぶんこ
高いね空が
空中戦のトンボたちと
まだ早すぎる木枯らしを
胸いっぱいにはんぶんこ
命っていうものを
時間の関数で解いてみた
この世界も喜怒哀楽も
みんなあなたとはんぶんこ
長さも重さも大きさも
ちょうどぴったり二分の一に
ならなくたってかまわない
違ってい...【続きを読む】
この雨が上がれば
それぞれの思いが空から降る
厚い雲は夕暮れを早め
水滴のプリズムさえも消し
また今日が終わっていく
半歩さえも進めなかったと
恨むことより自虐の道を
今宵の夢の中までも
辿り続けようというのだろうか
そんな私を私は許さない
たとえ明日晴れなくても
空高くは...【続きを読む】