とんとん
ここの窓際がウイークデーの私の指定席です
工場の音や車の音がひっきりなしに聞こえます
コツコツコツ これは靴音
毎日聞く足音がいくつかあります
郵便 クロネコ 夕刊 メール便
気配がすると2秒ほど目を瞑ります
急いではいないのかしら 踵からの着地はだあれ
短距離走者か 靴のつま先だけが減ってしまい...【続きを読む】
案内人
天気予報に相談したら
だいじょうぶ雨のち晴れ
枕さんにお願いしたら朝早くに起こしてくれました
うれしい楽しいお出掛けです
何も言わない案内ロボも心なしかにっこりしています

ご近所ではお目にかからない道路標識にわくわく
道の駅かと思いきや滝の駅です
...【続きを読む】
空梅雨
もうすぐ背中がひからびてしまいますよ
ちょっとさぼりすぎの梅雨は辛くないの
締め切った窓を少し開いて手を差し出し
お風呂の加減見るようにして溜息をつく
あんなに寒い寒いと言ってストーブ頼み
こんどは暑い暑いと閉じこもってしまう
思った通りに都合よくいかないのならば
何とでもして自分のとこ...【続きを読む】
ページはめくられて
海が波のページをめくると
生きるもののすべてを見てきたから
どこから来てここにいるのかこの先に何があるのかを語り始める
窓辺に見開きのままの本
風が何かを読みたがっている
吹き返すこともなく戻れないところま...【続きを読む】
請求書送付の件
バースデーじゃなくてもプレゼントいっぱいがうれしいな
火曜日から金曜日はゴミの日ですからお願いします
ちょっと火にかけてあるこのお鍋見ててくださいな
これからもあなたへのたくさんの請求書には真っ赤なハートの透かし入り
そしてその分の領収証は後でまとめて発行するつもりではいます
子どもたちにはまず大...【続きを読む】
Antenna
世界一の高さでなくても誰のため
軒下に隠れていても知ってるよ
アリさんは頭にふたつ付けている
じゃあ私のアンテナはどこにある
本棚の前に立って頭に鉛筆を立ててみた
なんにも受信はしていない
もっともっと言葉を知りたい
少しずつでも自分を知りたい
私の川柳アンテナ送受信...【続きを読む】
私の部品
もうすぐ雨の季節が来るよと、ア・カペラの男声合唱が聞こえてきます。近いはずの線路からは、時折遠く響くように一両編成のひとりごと。二階の隅の東に窓のある小さな部屋にベッドはあって、この次の時刻にはもう何も考えないつもりで目を閉じています。
夜が夢を映し出す瞼スクリーンのレッドカーペット。そこに主...【続きを読む】
とある一日
ある日のことでした
朝から頭の中に あるイメージが浮かんでいました
鏡のような湖のまん中あたりにボートがポツンとあるような
小さな透明プラスチックの入れ物の中に入って見ている夢のような
はっきりとは分からなくても
すっきりと理解しているのです...【続きを読む】
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