
待ちわびて一輪ずつの秋薔薇を三十二首の花束にして
「おはようございます」と「よろしくお願いします」
の間に一首挟んで思い切り短く挨拶をした
二十数人の出席者の前のたったひとりの緊張に
どんな価値があるのかと実はいたって冷静だった
一ヶ月余の作品の読み込みは
全てを全否定するような姿勢で始まった
短歌への思いと真っ直ぐな直感でまるで遊ぶよう
これは秘密だけれど当日は言えないような言葉さえ飛び出す
全てを覚えてしまうほど繰り返して
滅多に見ることのない夢の中にさえも現れて
白だったはずが短歌という色に染まり切ってしまう
当日なんかどうでもいい今のままをもう少しここに
心強い味方の存在はもう一人の私がいるようで
最後は混乱の中から救われてちゃんと立場の人になれたと思う
短歌への講評はともかくその私への評価はどうだったのだろうか
反省はあるけれどあまり気にはしていない季節は進んで行くのだから

いち日の短歌大会だれのため めぐみ
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