2022年8月9日に「パソコンを買い換える」を書いた。それから4年弱を経て、買い替えたそのパソコンが少しおかしくなってきた。
5月下旬の頃からだったか、電源を入れるとジージーと音がして、以前よりいくらか起動に時間がかかるようになった。動画を開くと画像に少し乱れが生じ、音声もいくらか変になる。メール受信の際にも着信音にノイズが入る。嫌な予感がした。ヤバいかもと思って、とりあえずUSBでデータのバックアップを取った。かなりの量のドキュメントが本体に溜め込まれていたので結構な作業時間になり、使ったUSBは6本に及んだ。こうしてリスクへの当面の対処は済ませたのだが、それからの私がメンタル的に少し落ち込み始めてきた。
4年前の買い替えの際、処分した古い方のパソコンは平成28年に購入したもので、6年と数か月経って一気におかしくなった。もう限界だろうと見切りをつけて現在の機種に買い替えたのだが、その古い方の記憶を遡ると、購入後3年程度で既にうまく起動できなかったり、ネットへスムーズにつながらなかったりの不具合を偶に生じさせていた。フリーズすれば強制終了を繰り返して、些か乱暴な扱い方だったのかもしれない。
WordやExcelで文書やデータを保存するたびに、一々USBでバックアップを取っるようになった。面倒くさいが仕方がない。データがパーになってしまう悪夢のような事態は何とか避けなければならない。当時の私は、パソコンを使っていろいろとやらなければならない作業を日々抱えていたので、そこは素直に観念したのである。
購入後の3年間は円滑に使用できたのだが、その後、今の機種へ買い替えるまで実はヒヤヒヤの連続だった訳である。大袈裟に言えば、電源を入れてからは毎回祈るような気持ちで起動を待ち、キーやマウスの操作も宥めるような感じで騙し騙し使用しているところがあった。これで何とか3年間は持ちこたえてくれたのである。そしていよいよ明らかにこれはおかしいぞと、まさかの臨終の気配を感じ取ったのである。それは間違いではなかった。家電量販店に持って行き、おそらくそうであると宣告されたのである。パソコンの寿命は精々5年であると考えた方がいいとの助言もいただき、現在のものに買い替えた次第だった。
その苦労した経験の記憶が、今回の不具合でまざまざと甦ってきた。これからは祈るような気持ちで起動を待ったり、何かを入力すれば一々USBを本体に差し込んだりしないといけないのか。そして、前回の時と同じように3年程度は我慢しながらそんな使い方を続け、いよいよ最期を迎えそうになったら買い替えることになるのか。
今回も前の機種と同じような症状でガタが来たと勝手に思い込んだのである。うーん、深いため息が出てくる。ちょっとしたことでも憂鬱になる、僅かな挫折に弱い私の本性がむくむくと湧き上がってきたようだ。
今は何でもAIに頼る時代なので、この件についても一応尋ねてみることを思いついた。Copilotが言うには、4年目で不具合の徴候が表れるのは注意すべきことである。(ストレージがHDDではなくSSDのなので)冷却ファンの摩耗・埃の詰まり、電源ユニットの劣化などが考えられる、との回答だった。
修理する場合のことを想定して、メーカーのサポートセンターの画面も一応は開いてみた。型番などを入力すると、こちらもAIがいろいろ丁寧に案内してくれる。しかし、とどのつまりは有料のサポート契約をしないと詳しくは教えてくれないと宣う。うーん、メーカー側がうまく儲けるように出来ているサポート体制なのだと妙に感心した、というか少し呆れた。
頭が重たく感じるような数日間を経て、思い悩んでいても仕方がないと、一応は購入した家電量販店へ持ち込んで相談することにした。修理するにしてもきっと時間がかかるだろう。その間はどうしようか。長くなれば買い替えの事態も想定しないといけないか。そうなると、おそらく10数万円の出費になるだろう。少し痛い。新たに購入すれば、クッキーの情報も入れ直ししなければいけない。単語登録したものも使えなくなるはずだ。当たり前のことだけどめんどくさい。いろいろ考え始めると気持ちは凹むばかりになる。
そんなこんなでいざ店員さんに診断してもらうと、購入後まだ4年弱で症状は軽い方であり、しばらく様子を見たらどうか。さらにひどくなったら修理・買い替えを検討したらいいだろう、とアドバイスしてくれた。プログラムの更新作業などで改善されることもあり得る、とも付け加えてくれた。頭は重いままだが、言われたことのある程度は納得して家に帰った。
それから数日、一々バックアップをとりながら使っていたら、更新プログラムの通知があった。そのとおりに操作の作業を終えると、その後は何とノイズその他の不具合が解消されているではないか。いささかびっくり。素直に嬉しい。店員さんの言ったとおりになったのである。ありがとう、若手の店員さん。恩に着ます。
店へ出向いた際に、もし新たに買い替えることになったらと考えて展示品を眺めてみると、旧モデルで8万円弱の最安値のものがあった。私は以前から知り合いに、パソコンは単なる箱であるというコンセプトを教え込まれている。内外のどんなメーカーのものであれ、買うなら一番安いもので充分なのだそうだ。そして余計なオプションは付けない。有料サポートも不要。この考え方は今も変わらない。今回の顚末も、安いものを買ったから早めに症状が出たとは思っていない。次回も同じように安い機種を購入することだろう。
このパソコンとの今後の付き合い方であるが、とりあえずこのまま使用して、またおかしくなるようだったら、USBによるバックアップを定期的に取るようにしたい。PCでもスマホでも、デバイスとの付き合いは、一寸先は闇、ある日突然の事態がいつ起きても不思議ではない世界である。怖いと言えばほんとにぞっとする怖さである。我々は便利な情報ツールに取り囲まれて厄介な社会に生かされている(大袈裟な言い方だけど)。
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