菓子折りの思い出
30数年前に日本を襲ったバブル経済というのは、今から振り返ってみても実にバカバカしい現象を巻き起こしたものである。民間の不動産屋や金融業のみならず、営利を追求しない公的な団体にまで影響が及んで、おかしな振る舞いがまかり通っていた。そしてバブルが破裂してもその余波はしばらく残っていた。
その頃の私...【続きを読む】
国語辞書編集の限界について
国語辞書をあまり使わなくなった。かつては例会や大会へ参加する際、重くても必ず国語辞書や類語辞典を持ち込んだものだった。今改めて手元にあるそれらを眺めてみると相当の手垢が付いている。もちろん自室に籠って作句に励む場合も辞書は必須アイテム。課題吟ならば、何か発想を探し出す前に言葉のきちんとした本来の意...【続きを読む】
歴史や世界と過激派について
先日、かつての過激派の一人(指名手配されて顔写真が駅などによく貼られていた)が50年近い逃亡(潜伏)の末に亡くなっていたことが判明し、テレビのニュースなどでかなり話題となった。過激派とは、今で言えばテロリスト。爆破事件を起こした当時はテロという言葉もあまり広まっていなかった。
平成生まれの若い世...【続きを読む】
予測変換的世界と詩情について
パソコンやスマホの予測変換は簡単便利なものである。入力する主体(自分のこと)よりツール(パソコンなど)の方が遥かにお利口だと勘違いしそうになる。
途轍もない量のビッグデータをもとにしてAI機能が発揮する文章作成は、展開される文に関して、一番適切で妥当と判断されたものを探し出して引用する。これは予...【続きを読む】
読書と物音について
私は物音に敏感な方である。何かに没頭している時に、どこかから音楽が流れてくるようなことがある場合でも、すぐに気が散って集中力が持続できなくなる。
その性癖は若い時分から自覚していることだった。高三の受験生の時、夏休みの勉強は当初昼間にやっていたのだが、家の外の騒音、家の中の物音が気になって夜型に...【続きを読む】
使い回し川柳、焼き直し川柳
平成4年頃に川柳と出合い、すぐ虜になった。おもしろくて堪らない。多読多作を心がけて自分なりに上達しようと努力した。だから、その頃に感銘を受けた秀句・佳句は今でも忘れていない。そういった作品を手本にして、自作の研鑽に励んだ訳である。
平成5年には地元の下野川柳会に入会し、毎月の例会に参加していたの...【続きを読む】
食べながら歩いて「食べ歩き」
以前「食べながらあまり歩かぬ食べ歩き」という句を詠んだことがある。「食べ歩き」の使い方が何となく気になってネット検索してみると、まず「goo辞書」には、概ねこのように記されていた(分かりやすくするために若干読みやすくしている)。
その土地の名物料理や珍しい食べ物を、あちこち食べて回ること。例とし...【続きを読む】
よく見る夢
人間は何故悪夢をよく見るのか。何万、何十万年前の狩猟採集生活の時代だった頃、人はいつ恐ろしい猛獣に襲われるかもしれないといつも怯えて暮らしていた。睡眠時間中、幸せに満ちた夢ばかりを安穏に見続けていたら寝過ぎてしまい、そいつらがいつ襲って来てその餌食になるかも分からない。それで防衛本能的に(結果的に...【続きを読む】
いささか長いあとがき―「川柳の神様」シリーズ―(4-4)
このシリーズを読んで私の作品鑑賞の展開がいきなり脱線し、どれほど横道に逸れてしまっているか、少し呆れるくらい分かっていただけたかと思うが、読者の皆さんには少し苦痛でも辛抱強く付き合っていただけたのではないか。そんなスタイルの鑑賞でも、現代川柳を全く知らない方、あるいはサラリーマン川柳や企業が募集す...【続きを読む】
いささか長いあとがき―「川柳の神様」シリーズ―(3-4)
好き勝手な鑑賞と言ったが、名句や佳句と言われるもの、大会で三才や特選となった作品でも、すぐには理解できないものもたくさんある。それが心に引っ掛かっていて、ある日ある時何かのきっかけで急に思い出し、この句はこういうことを詠んだものなのだと自分なりにはたと気がついた時、まさに世紀の大発見のような喜びに...【続きを読む】
いささか長いあとがき―「川柳の神様」シリーズ―(2-4)
次に、句の鑑賞の仕方であるが、私自身の最大限の想像力と妄想力(?)を働かせて、なるべく好きなように解釈することを試みた。これは句を詠んだ作者の意図に反するものかもしれない、本意から外れるかもしれない、今までのオーソドックスな解釈を覆すような曲解と非難されるかもしれない。そういう懸念や批判が出てくる...【続きを読む】
いささか長いあとがき―「川柳の神様」シリーズ―(1-4)
「川柳の神様」シリーズは令和元年12月にまず「Ⅰ」を刊行し、令和4年2月の「Ⅱ」と続いて令和5年5月の「Ⅲ」をもって完結した。最初の「Ⅰ」の本文を何度も校正しながら、あとがきは何を書こうかと考えていた。何度も推敲してようやく出来上がった原稿はかなり長いものになってしまい、結果的には規定のページ数を...【続きを読む】
タッチとタップ
スマホはiPhoneを使っているが、齢を重ねてタップやスワイプなどの操作が下手になってきている。文字入力の際、指先のタップがずれることがしばしばある。情けなく思う時もあるが、まだドツボにハマった年寄りではないという見栄(?)があるのか、(後期)高齢者向けの機種には変更したくないと意地になっているこ...【続きを読む】
ホウダウンについて
イギリスの代表的なプログレッシブ・ロックバンドの一つであるエマーソン・レイク・アンド・パーマー(略称は「ELP」)のアルバムに、「トリロジー」(1972年発売)というのがあり、その収録曲の中に「ホウダウン」という器楽曲がある。
4分弱の作品ではあるが、アップテンポの軽快なメロディーで私は今でもY...【続きを読む】
お忙しいところ申し訳ありませんが…
どうして人間は毎日忙しいのだろう。これは半分噓だと思う。
以前、散歩しながら携帯ラジオを聴いていたら、労務管理を専門にしているコンサルタントの人が、なぜ日本人は残業をしたがるのかということを話題にしていろいろ説明していた。
耳を傾けながら驚いたのは、まず最初に、定時の午後5時に帰宅してもやるこ...【続きを読む】
無実への信念について
巷間の話題となるいろいろな事件の報道を眺めていていつも感じることがある。
どう考えてもこの被疑者は有罪になるだろうと推定し、実際にも裁判でそのような判決を下される。しかし当人は罪を認めることはせず上級審へ控訴する。そしてさらに再び有罪となる。なおもしぶとく最高裁へ上告する。だが予想したとおり敗訴...【続きを読む】
ツッコミどころ満載
NHKや民放の短歌、俳句番組をよく視聴する。川柳を紹介して学習する番組がなかなかないので、私なりに勉強の代用をしているところもある。同じ短詩型なので共通するもの(言葉の味わい方、言語観など)があり、自作を詠むうえでの参考になっている。なるほどとためになることがしばしばであり、共感する解釈や批評・添...【続きを読む】
時事川柳における諧謔性について
川柳において、特定の政党だけを偏って支持したり、身も蓋もない言い方で政治の現状をこき下ろしたりする詠み方はひどく興醒めするものである。いろいろ批判されても、与野党を問わず政治家は日本と世界のために頑張っている方がほとんどであろう。どぎつい議論は居酒屋でやってもらいたい。そしてそれらは川柳として詠ま...【続きを読む】
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