ブラックと気付かなかった世紀末
平成九年 (1997年) 消費税3%から5%へ
消費税増税の反動で、デフレ経済へ、などと言われていたが、
実際は、その前から経済の減速は始まっていた。
細川元総理は、平成七年から7%の国民福祉税導入という、唐突な表明で人心の離反を招いたけれども、経済指標面からは、何らかの手立てを打つ必要に迫られていた、と理解することもできた。所詮、後の祭りであるが・・
平成十年 (1998年)
長野県で冬季五輪が開催される。プロ野球、ハマの大魔神の活躍で、横浜ベイスターズが初優勝。
この年、漫画発行部数最高を記録。週刊少年ジャンプは、653万部の発行を記録する。新聞の部数に匹敵するのである。
振り返ってみれば、国民が、同一時間に、同じ感動を味わえたのは、このあたりが頂点だったかなと思える。その裏側では・・
落ちる球投げてるわけじゃない市況
空前のデフレ時代が訪れるのである。
平成十一年 (1999年)
この年、国内で、初めての脳死臓器移植が行われる。
住民基本台帳、男女共同参画、国家国旗法、周辺事態法、組織犯罪対策法などが制定。確実に時代が変わっていくのを感じるとともに、何となく「窮屈」な空気が漂い始めた年。
医薬品なのに妖しいバイアグラ
ED治療薬バイアグラが認可。
スローモーでもジャイアント馬場が好き
二メートル九センチ、16文キック、32文ロケット砲、脳天唐竹割、ココナツクラッシュ、かわず掛けなどの必殺技を持ち、日本のプロレス界を大きく発展させた、東洋の巨人ジャイアント馬場氏死去。
バケツから青い火 赤い灯が集う
東海村JCO臨界事故
大阪の知事の笑えぬへその下
故横山ノック大阪府知事強制わいせつ容疑で起訴
ノストラダムスの大予言は不的中に終わるけれど、9月末に発生した東海村JCO臨界事故は、世紀末的な感覚を世に醸し出した。
コンピーターの2000年問題を抱え、不安な年末年始を迎えることとなる。